Sass Compiling Error
/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/themes/bikenori/home/xs652719/motorcycle-diary.com/public_html/wp-content/plugins/wp-scss/cache/
"File Permission Error, permission denied. Please make the cache directory writable."
巷ではたくさんのガレージライフを送っている人がいて、そんな彼らを見ながら「こんなガレージライフは夢のまた夢」として、どこか他人事のように叶わないものとして見てしまいます。
でも、夢をみるのは自由だしお金も一切かかりません。夢をみている矢先に、低予算型のDIYガレージキットがある、と知ったらどうでしょうか?
今回は、夢のガレージライフに一歩近づけるガレージキットについてどんなものがあるのが一緒に探してみたいと思います。
『低予算で』という条件付きになると、DIYがまず候補にあがります。経費は材料費だけで、人に任せる工賃の部分を自分でやることで予算を抑えることができます。
まずは初心者でも作ることができるような簡単なガレージキットから紹介しましょう。こうしたキットのよいところは完成図が明確で、必要な材料が適切な大きさにカットされた状態なので組み立てるだけだということです。
とは言え最低限の道具や技術が必要になる場面も多数あります。気に入ったガレージが本当に自分の手でできるのかまでしっかり吟味しながらチョイスしてみましょう。
ランカスターバイクガレージ LANCASTER BG 6×8
開口サイズ横幅1.4m、観音開きのドア。入り口が広いことでバイクをスムーズに出し入れすることが可能です。バイクを1台保管するには十分の大きさです。コンパクトな作りですが部屋としてのアレンジもカッコよくきまります。
開口サイズ横幅1.2m。こちらも観音開きのガレージでバイクの出し入れがしやすい作りになっています。この扉はオプションでシャッターにすることも可能。高さも最高位が約2.7mで、小窓をつけることで外からの光を取り入れることもできる仕様です。
開口サイズ横幅約1.6m。バイク2台が余裕で収納できる広さがあります。もしバイク1台であれば、作業スペースを確保できるようなサイズ感です。このサイズくらいから、保管のみという目的から、ライフスタイルのエッセンスも楽しめそうです。
ガルバニウム鋼板で頑丈な作りでありながら木製のようなルックス。耐久性にすぐれた銅板をつかうことで、防火性(英国基準承認済)も兼ね備えます。メンテナンスフリーも魅力のひとつです。
イギリスのガレージブランドだけあり、落ち着いた装いが家の外観を損ねることなく、自然に馴染みます。さらに屋根が片流れになっているため、家の壁の沿って置けば家の一部のようになり、一体感も加味されています。
上下でドアをしっかりロックできる機能はもちろん、オプションでさらに施錠を施こせばセキュリティも向上させることができ保管場所としての安心感もあります。
中にラックを設置しても、まだバイクの出し入れが可能な広さがあり、薄く頑丈なガルバニウムパネルは木材のものよりもコンパクトにおさまります。
寒冷地域や冬季など、結露がおきやすい場合には断熱防止剤も用意されています。天井に貼り付けるだけで結露防止策になります。
イギリスの庭文化として、親子でガレージを組み立てる風習があります。まるでプラモデルを組み立てるように、ガレージを完成させる楽しみを満喫できるキットです。
ルーフ部の高い場所などは一人でやるよりも二人以上で息を合わせながらやるとよいそうです。
事前に組み立て説明書を見ておくことでより具体的な手順を掴んでおくとよいでしょう。
注意事項として、安定性を確保するためにアンカーをうつため、水平な土間コンクリートの上で行うことが推奨されています。
ローケーションによって基礎工事を施すこともあるので、事前に工務店など施工業者に相談しておくと安心して着工できます。
バイク一台分の保管スペース分のメタルシェッドもラインナップにあります。
DIYのスキルがあることが前提のガレージキット。初心者にはやや不安があるかもしれませんが、これはもう大きなプラモデルとして捉えることができればチャレンジに値します。自分で組み立てる利点としては、施工業者に依頼しない分の工賃を浮かせられる点の経済的なメリットよりも、これはもう『自分でガレージを作る楽しさ』を重視したものとしてみるとワクワクしてきませんか?
ここからより本格的なガレージハウスキットを一緒に見ていきましょう!
所さんの世田谷ベースで使用されているバイクガレージとしても知られているモデルです。一般的な工具を使用して約2日で組み立てが完成する仕様になっています。ただし、屋根は重量があるので大人2人での作業が推奨されています。使用される木材はカナダ産のレッドシダー。耐久性もある木材で、さらにペンキを塗ればより耐久性が増します。ペンキの塗り替えは5〜10年の間隔を想定しておくとよいでしょう。
もうワンサイズ大きなサイズのガレージです。こちらも耐久性の高いレッドシダーの木材が起用されています。
シダーシェッドのガレージの組み立てには、ホームセンターで手に入る工具で組み立てができるような作りになっています。
完成後に塗装をする場合には
を用意しましょう。その他、必要なものがあるとすれば基礎用ブロックです。設置する環境に応じてブロックを用意しましょう。基礎を組む時にはしっかり水平をとることが大事です。基礎の時点で水平が取れていないと、ガレージが傾いた状態になります。
一般的な工具で、屋根以外は1人で作業ができる構造だとだんだんできそうな気がしてきませんか?キットのいいところは、全て必要な材料が適切なサイズに製材してあるので組み立てに集中できることが魅力です。
北欧風ガレージで庭の雰囲気も格段に上がります。こちらは「ランカスターバイクガレージ」と同じくらいの大きさで、バイク1台なら余裕をもって保管できます。屋根が急勾配なため組み立ての難易度が多少高く、DIY中級~上級者向けのガレージです。
車1台が余裕で入る大きさのガレージは、店舗として活用している方もいるとか。バイク2台収納しても窮屈にはなりません。オーバードアタイプもあり、自動でドアが開閉できるオプションもあります。
横流れ式ガレージです。休日は1日この秘密基地にこもって、最高のガレージライフが過ごせそうです。小部屋はバイク仲間と談笑するのにちょうどよい大きさです。オプションとしてさらに小屋を横に増設できるキットもあります。
これまでに紹介してきたガレージはDIYキットとして販売されているものでありながらも、基礎工事が必要だったり、複数名で行う必要があったりとハードルの高さも感じてしまいます。
いわゆる夢のガレージライフ、とは少し離れてしまいますがバイクを保管するという基礎的な目的を果たせるガレージも実はあります。
その名もバイクガレージ。テント式のガレージなのですが、耐熱素材のシートで少々マフラーが熱を持っていてもそのまま収納できる、重石にペッドボトルを使用できる、内側にメッシュポケットが付いていていて、簡単な工具やケミカルアイテムを入れておける、など、痒いところに手が届く商品になっています。
ライト型のバイクガレージ『DOPPELGANGER DCC330L-GY 』
これまでに多くの二輪向けの便利アイテムを手がけてきたビーズ株式会社のブランド『DOPPELGANGER』製品ということだけでも十分に信頼のあるアイテムです。
難燃基準をクリアする耐火性の生地であることはもちろん、サイズ展開も複数ありこのテント型のストレージバイクガレージDCC330XL-GYはハーレーやビッグアドベンチャーバイクなど大きなバイクも格納できます。
電源ケーブルを引ける穴も備え、ランタンフックで室内に照明を設置できるため室内でも作業もできるのは嬉しいポイントです。コンクリートの地面に設置する場合には、アンカーボルトで固定すればOK。
なにより、ビーズカイブ式会社の精神としてユーザーに親切であるということがすばらしく、設置に困ったときのガイドもしっかりとわかりやすい資料で用意されています。事前に確認しておくことで、安心して設置に取り掛かることができます。筆者もDOPPELGANGER製の製品を愛用していて、サドルバッグは重宝しています。
ガレージが完成したらいよいよ内装です。内装にはちょっとしたこだわりを与えることでより完成度の高い魅力的なガレージに仕上がります。
バイクを水平に保てるという利点もありますが、ネイキッドバイクやレプリカバイクがこのスタンドに収まると妙にカッコよく見えてきます。このスタンドはテコの原理でリアタイヤが持ち上がるようになっています。左手は左側のハンドルに手をかけて支え、右手はリアシートの下などに手を配置します。そして右足でスタンドを踏み込むと同時に右手で軽く持ち上げるとスッとバイクがスタンドに乗ってくれます。慣れるまでは仲間に支えてもらいながら何度か練習すると上手くなります。
ウケ(受け)といって、バイクを直接ささえるパーツがあります。これにはVウケ、Lウケと種類があるので自分のバイクの形状に合わせてチョイスしましょう。
J TRIP Lウケ >>
J TRIP Vウケ >>
筆者のBUELL XB9RにはこのLウケを使い、Kawasaki ZX10RにはVウケを利用していました。
Vウケを使用する場合には、専用のフックボルトをあらかじめ取り付けておく必要があります。バイクやメーカーによってサイズが異なるので自分のバイクにあったサイズを選ぶのがポイントです。
限られたスペースでもくつろぎのスペースとして、カッコよくきまるのがこうしたアメリカンダイナーを思わせるテーブルです。
こうしたバーチェアも合わせてコーディネートすると、自分のバイクを眺めながら一杯飲みたくなってきますよね。
ポップよりもシックが好きだ、という人にはインダストリアルというジャンルの家具がガレージにはよく映えます。
例えば、テーブルはDIYで無骨に仕上げたとしてもチェアだけでも抑えておけばいい空間になったりもします。
アメリカンダイナーのシンボル的なインテリアと言えば、ネオンクロック。夜になるのが楽しみになるアイテムです。
KTC 9.5sq. 51点 工具セット SK35124XBKMC
ガレージに一番欲しいのは工具じゃないでしょうか?ちょっとしたバイクのメンテナンスから大掛かりな整備まで対応できる信頼のツールは手元に置いておきたいものです。
私も実はこのKTCの工具セットを購入しています。Snap-Onの工具に憧れはあるのですが、日本製のKTCも精度の高いトップクラスの工具です。
安い工具と信頼のメーカーの工具は何が違うのか、というとフィット感です。手へのフィット感だけでなくネジ山の溝にピタッと吸い付くように入り込み手の力がダイレクトにネジに伝わっていくのがわかります。ガレージアイテムで、もっともよかったと思えるのアイテムの一つ
最後にリストに挙げておきたいのが、何と言っても観葉植物です。バイクにしても、工具にしても、メカメカしてしまいがちですが、そこに観葉植物があるとガレージをワンランクもツーランクも上げてくれます。植物の存在が、自分だけでなく遊びに来てくれた仲間たちをも和ませてくれます。
もし新築を建てる予定があれば、最初から設計に入れ込めてしまうのが理想的ですが、最初から全てがそろわなくても低予算で手に入られるのがDIYガレージのいいところです。
しかもキットになっていることで、必要最低限のホームセンターで揃うような一般的な工具だけで組み立てができてしまう、しかも少人数で完成させられるのが嬉しいポイントです。
今回ここで紹介したシダーシェッドガレージ『ランチャー 』は組み立てだけでいくと1〜2日でできてしまいます。何だかできるような気がしてきますよね?
設置できる場所さえ決まれば予算とライフスタイルに合わせたガレージを選ぶことができます。
もし小屋スタイルが叶わない間は、テントスタイルのガレージやレンタル倉庫を展開している加瀬倉庫さんのバイクガレージでも十分クールだと筆者は思っています。予算に応じて、創意工夫を凝らして自分らしくいられることこそ重要なのですから。
その意味では、ガレージライフの手前にはバイクキャンプがあります。自分の空間で自分のバイクと過ごす。できることからスタートしてけば、きっといつかそのうちに夢のガレージを手に入れる日がやってくる!と信じて私も執筆しています。みんなで夢を叶えてやりましょう。
事実として、ガレージがあると天気が悪い日やみんなが寝静まった夜間でもメンテナンスができたりと自由にバイクと向き合えるが最高です。
とはいえ、首都圏などになると「ガレージを持つのは夢のまた夢」という言葉を仲間からもよく聞きます。中には、ガレージハウスを数名で借りている人もいますが、都合のいい場所にいい物件はだいたい満室で見つけるのも一苦労です。
ガレージは夢の空間であると同時に、盗難防止アイテムとしても有効です。泥棒がいない世の中になるのが先なのか、自分がガレージを持つのが先になるのでしょうか?
いずれにしても、いつかは欲しいガレージですから今のうちにいろいろと知っておくこととで、あなたもいつかきっといいガレージを手にできると信じています。
小さなものから大きなもの、手頃なものから高額なものまで。いま日本で販売されているガレージ、とりわけ一般的に手が届きそうなメーカー5社をピックアップしてみました。一緒に物色していきましょう。
あなたがバイクガレージに求めることはなんでしょうか?世界観、盗難防止力、設置方法の難易度などなど、いろいろと気になるポイントがあると思います。
まずはどんなタイプがあるのか、知ることから始めていきましょう!
バイクガレージのタイプには大きく3つのタイプがあります。
それぞれ、どんなものか見てみましょう。
イナバ物置、タクボ物置、ヨド物置などの国内メーカーが製造している量産型のガレージをイメージしてもらえればわかりやすいと思います。
防犯対策や強度にも優れ、サイズも豊富に揃っているので一般向けにも選びやすい商品ラインナップです。
単なる物置としてでなく、『バイク専用』として製造された商品なので、それぞれの工夫やオプションも見ていると楽しいです。
もっとも簡易的なガレージで、テント仕様のガレージになります。防犯対策という点では金属素材の堅牢なスタンダードタイプには劣るものの、数万円程度で購入できる手軽さが魅力です。住宅街に住むライダーたちがよく愛用しているのを見かけます。バイクを雨から守ってやりたい、などの需要にはよくマッチします。
ライト型のバイクガレージ『DOPPELGANGER DCC330L-GY 』 >>
ガレージの世界観を重要視したい人は、こうしたオリジナル型のガレージがおすすめです。DIYで作るおしゃれなキットハウスもあるで、チャレンジしてみても楽しいと思います。
良さそうなガレージが見つかったら、仕様書をしっかりチェックしてみましょう。おさえておきたいポイントは、
大きくこの3つをチェックします。
何より大事なポイントです。確認するサイズは、2つ。一つ目は、設置する場所の敷地の寸法。二つ目は、ガレージの土台・基礎工事を含めた寸法です。
基礎工事が必要なガレージを選ぶ際にはしっかり寸法を測ってメーカーや工務店と事前に相談するとよいです。
高級バイクであればあるほど、盗難被害も多いため防犯対策としてしっかり機能してくれるのかも重要な項目になります。盗まれてもいいバイクは一つとして存在しないのですが、はやり住宅街やマンションなど、バイクが人目に晒されるのは不安なものです。目隠しになるだけでも十分盗難防止になりえます。各メーカーごとに、鍵の有無などセキュリティ強化のポイントについても解説があります。しっかり見ておきましょう。あとは予算とスペースと相談しながら理想のガレージを選びたいところです。
商品そのものの値段にプラスしてどんな費用がかかるのか、しっかり確認しておく必要があります。例えば、基礎工事が必要なガレージだと、商品とは別に基礎工事代、組み立て代など別途見積もりの項目も出てきます。
テント仕様のライト型ですら、風に飛ばされないように固定するために私の仲間はアンカーボルトをコンクリートに打ち込んでいました。コンクリートに穴を開ける工具とそこに打ち込むアンカーボルト、あるいは重石など。こうした付属品もしっかり予算に入れ込んでおきましょう。
スタンダード型のバイクガレージの設置方法には
の2つのタイプがあります。床付きタイプとは、ガレージ自体に床が付いているもので、土間タイプはガレージの床が無くてコンクリートの上に設置するものになります。
床付きタイプは特に基礎工事が必要ないので1日で設置することも可能です。簡単に設置できるため自分で組み立ててしまう人もいます。ただし床付きタイプの注意点があり、床耐積重と土台ブロックの高さに気をつける必要があります。
床耐積重の数値以内にバイクの重量が収まればそれでよいか、というとまだ懸念が残ります。実際にバイクの重さを支えているのは前輪と後輪、そしてサイドスタンドです。センタースタンドがある場合には、センタースタンドの足2本と後輪になります。
特に重量のあるバイクを保管する場合には、メーカーや販売店に保管するバイクの大きさや重量など含めたすり合わせの相談をしておきましょう。
次に土台ブロックの高さがなぜ重要かというと、その高さ分のスロープが必要になるからです。スロープの上でバイクを出し入れする自分のスペースはしっかりあるか、自分の力量も含めて検討しておきましょう。
メリットとしては、簡単に設置できるため、簡単に移動することも撤去することも可能です。諸事情によってガレージを移動、撤去しなければいけなくなったときも、作業は比較的容易になります。
土間タイプを選んで、土の上にそのまま設置すれば費用は安くおさまりますが、湿気が上がってくることを考えるとおすすめではありません。土から湿気があがってくるため、長く放置している場合にはサビなどの害が気になります。
そのため、一般的にはコンクリートを打ち付ける基礎工事が必要になってきます。工事費用は設置環境や面積、また工務店によって見積もり費用は異なります。
コンクリートを打つことで床耐積重の心配がなくなったり、土台ブロックの高さの心配が無くなるため、バイクをガレージからの出し入れは断然スムーズになります。
固定資産税は家屋であれば課税の対象となり、定着性という点で課税の条件が決まってきます。その定着性という観点で土間タイプのガレージは地面に固定するので課税の対象になる場合がありますが、床付きタイプであればただ置いているだけなので定着性は無いと判断されるようです。
このバイクガレージと固定資産税に関しては各自治体によって違いがあるようなので、直接自治体に問い合わせ確認しましょう。
バイクガレージには国内メーカーだけではなく多くの海外メーカーもあり、それぞれの特徴や使いやすさが異なっています。選択肢が多いことで希望にあったバイクガレージを見つけやすくなりますが、どのメーカーにしようか迷ってしまうこともよくあります。
そこで、おすすめの定番メーカーを5つ紹介しますので、迷った時にはまずこれらのメーカーから選んで見積もりを取ることからはじめてみましょう。
「100人乗っても大丈夫!」のCMで有名なイナバ物置のバイクガレージです。土間タイプが20サイズ、床付きタイプが7サイズと、豊富な種類が揃っています。
デイトナはバイクのパーツやメンテナンス商品を販売する知名度の高い会社の一つです。「誰でも手が届くガレージライフを提供できないか?」という思いから、バイクガレージジャンルに参入しています。こうしたデイトナのコンセプトからも、ライダーから支持を得ています。
株式会社田窪工業所が提供する「バイクシャッターマン」。防犯対策に考慮した作り、耐食性に優れているサビに強い塗装、バイクに適した床板など物置メーカーとしての強いこだわりを感じられる作りになっているのが魅力です。
SHELLOは「船が港に帰るように、バイクが帰るガレージが欲しい」というコンセプトのガレージです。
また、社長自身のバイク盗難被害の経験から生まれたガレージということもあり防犯力は高い作りになっていて、なんと4重ロックで防犯性に優れています。
イギリス製の耐火性にも優れたおしゃれなバイクガレージ。どんな家にも馴染みやすくライフスタイルを感じられるデザインで空間を楽しめるコンセプトになっています。ガルバリウム鋼板素材という強い素材でありながらも、鎧壁にしてあることでクラシックな木造を思わせる暖かな表情も魅力です。
レンタルボックスで有名な全国ネットの倉庫会社、加瀬倉庫さんがなんとバイクガレージとしての倉庫レンタルもやってくれています。
スロープだけでなく、倉庫内の棚やフックも充実しています。盗難防止面ももちろん強化されているので安心のレンタル倉庫です。近所にあればラッキーです。
迷ってしまう1番のネックはやはり予算との兼ね合いですよね。でも、せっかく予算を立てて倉庫を用意するなら、やっぱり世界観を大事にしたくないですか?本音としては予算的にもテント式のライト型バイクガレージがおすすめですが、やっぱり夢は抱き続けたいので今回は理想重視でチョイスしてみました。
どらちもバイク乗りの目線で作られている、というの味噌です。特にSHELLOの開発は、自分のバイクを盗まれたことがきっかけでできた製品で、盗まれた経験のある人が自分で使いたいガレージを使ったわけですから共感ポイントが高くなります。
それでもやっぱり予算を重視して、まずは安全にバイクを保管する目的を果たせるのは加瀬倉庫さんではないでしょうか。先ほど紹介した、個別倉庫以外にも屋外ライン型スペースや、さらに屋内共同型スペースといったさらにリーズナブルなプランまであるのが特徴です。
バイクガレージ需要にリーズナブルな形で、ライダー目線でしっかり提案してくれているのが嬉しいですよね。
自分のガレージがあったら最高だろうなぁ。憧れちゃいますよね。でも、ちょっとしたガレージアイテムがあるだけでその夢がもう少し近づくんじゃないかと思っています。
ガレージライフに似合うアイテムをいくつかピックアップしてみました。あなたが欲しいアイテムは何ですか?
まずはガレージライフの定番アイテムから紹介します。これはガレージライフの第一歩目としてぜひ持っておきたいアイテムです。
バイクを整備するための工具や洗車用のケミカルなどを置いたり、便利なワゴンです。金属素材の工具や液体のケミカルを乗せると結構重くなるのですが、車輪が付いているので移動が楽です。この佇まいだけでかっこいいのでもやは家具としても使いたいです。
このアイコニックな可愛い目がトレードマークの『MOON EYE』のバケツ。このバケツの何が便利って、洗車から椅子さらには収納アイテムとしてまで重宝します。
レンチ、ドライバーなどメンテナンスツールの収納場所として、壁面を有効活用できるアイテムを紹介します。
最小限のツール収納用にTONEからもこんなアイテムもあります。
机があって、その目の前の壁にこうしたツール収納があると部品を取り出しての作業が捗ります。また壁に並べられると一覧できるので工具選びが非常に楽になります。バイク屋さんの作業スペースはこうした壁収納が必ずあります。かっこいいですよね。
ヘルメットって、なぜか何個も欲しくなってしまいますよね。私はすでに4つありますが、どういうことなんでしょうかね。その日の気分や乗るバイクによって、それに合うヘルメットを使いたくなるものです。命を守ってくれるヘルメットは大切に保管したいですが意外と場所をとってしまい収納スペースに困るギアです。
そこで、ヘルメットハンガーのように壁のデッドスペースを使えば、ガレージのオブジェにもなりカッコよく保管することができます。
ガレージを一味変えてくれる装飾アイテム。必要ではないけれど、ムードを演出するためにはやはり必要と言えるアイテムを集めてみました。今回はアメリカテイストのものをピックアップしてみました。
バイクを見ながら仲間と談笑できるのもガレージライフの1シーン。こうしたカウンターチェアがあるとムードもでてきます。
一生のバイクライフで、ルート66のヒストリカルロードを走る日はあるのでしょうか?きっとないと思いつつも、どこか心に留めておきたい魅惑のツーリングロードです。
これ昔のガソリン給油機、と思いきやCDラックです。なかなか思い切った商品ですが、手頃な価格で入手できます。サイズは横24cm×奥行き19cm×高さ86cmで意外とコンパクトな作りですね。
なぜか欧米のナンバープレートってカッコよく見えてしまう、なんでなんでしょうね。これはカリフォルニアのナンバープレート。オリジナルで文字を打てるサービスもあるのでプレゼントにも喜ばれそうです。
カリフォルニア州 USEDナンバープレート(1987〜1992年デザイン)
いろいろと雑貨アイテムをピックアップしましたが、私が最初に買ったのはKTCの工具セットでした。
KTC 9.5sq. 51点 工具セット SK35124XBKMC
KTCを使うまではホームセンターの安い工具を長年使ってきたのですが、KTCを使い始めてわかったのは「最初からこれにしておけばよかった」と思えるほどにネジやボルトにピタッとフィットします。
たくさんのネジをダメにしてきたのは自分の腕の問題もありますが、工具の品質も大きく影響していたなと反省すらしました。
車載工具セットほどのコンパクトなツールセットもあるので、メンテナンスを自分でするようになったら優良メーカーの工具があるとともて心強いです。
KTC モトクラブシリーズ ライダーズメンテナンスツールセット
広大な知識と有り余る予算があればどれほど素敵なことでしょうか。今回この記事を書きながらつい私も夢をみてしまいました。
かつて首都圏で生活していた時には、ガレージハウスが勤め先の事務所だったこともありかなり満喫していました。バイクで通勤して、故障やメンテナンス、カスタムまで仕事の合間や帰り際にやって帰る。そんなリッチなバイクライフを送っていたこともあります。
でも住まいは賃貸アパートで、バイク専用の駐車場はなくいつもバイクセンターの買取のチラシが貼られるほど無防備なセキュリティーでした。
だから、と言ってはなんですが盗まれても一生の心の傷にならないような、リーズナブルなバイクにばかり乗ってきました。どんな安いバイクでも、気持ちはMV AGUSTAのSuper Veloceを所有しているのと同じですが(笑)。
どんなバイクも自分が選んだバイクですから、きっと大事な一台のはず。だからこそバイクガレージを購入できる予算さえあれば欲しくなるのがバイクガレージです。そんな時にこの記事が少しでも役にたってくれたら、嬉しいです。
ガレージが手に入るまでは、レンタル倉庫が一番おすすめです。結構便利に使えますよ。奥さんにバレないようにするための場所として、バイクとバイクギア一式保管しているという話も聞いたことがあります。理想のガレージライフをしっかりと楽しんでほしいと思います。
本業は建築。でも難しいことは一切なしでガレージ作りに関してとてもシンプルな考えの持ち主でした。地道にコツコツ、楽しみながら作るDIYガレージを推奨するその背景には一体どんな思いがあるのでしょうか。
:このガレージ、波多野さんの手作りということですよね?
そうです。床を組んで、壁を立て、屋根をつけただけですけどね(笑)。難しいことはしていませんよ。
:気軽にガレージを作れてしまうのは、はやり本業だからですかね。
とはいっても、僕はもともと住宅メーカーの営業マンだったんです。いまは家業であるこの建築会社を継いでいますが、若い時は家業をつぐことは意識していませんでした。
:会社名からすると、家を作る問いより材料を作る、という会社のようですね。
そうなんです。おかげさまで長いこと仕事をさせていただいているんですが、最初は山師として木を切ることからはじまりました。
そこから切った木を加工する製材業になり、製材ができるようになれば今度は家を建てられるようになったんです。
建築業は3代目からはじまり、5代目の今に至ります。
:販売から今度は作る側になった、ということですね。
販売の仕事をするうちにいつしか『家を作りたいなぁ』思うようになったんです。そう思ったとき、家業があったのは幸いでした。
:このガレージを作ろうと思ったきっかけは何だったんですか?
きっかけはお客様でしたよ。「大事な車をガレージに入れたい」というリクエストを受けたんです。今思えばあれがはじまりでしたね。
:そのお仕事は引き受けたんですか?
当時ガレージを専門につくる業者もいませんでしたし、お客さまの期待に応えたいということもあってお引き受けしたんです。
ただ、自分がガレージをもってみないとお客様の気持ちも理解できない。その思いからガレージを作り始めたんです。
:その心意気、すべての販売者に持っていてもらいたいです。実際にガレージライフを過ごされてみて、どうですか?
何と言っても『遊び場』があることがこんなにも充実感のあることに気づかされました。ガレージは、遊びのステージです。
仕事柄、自宅も当然遊べる基地ではあるのですが、自宅はどうしても奥さんがボスなので笑
:ガレージって、結局何するって、楽しいことするために欲しいわけですからね。
そうですよ笑 だって、それ以外に何かありますか?ガレージが欲しい人で、遊ぶ以外の目的があるとは思えません。たった2畳、3畳のスペースだとしても遊ぶために作れば、それはもう特別な空間になるんです。
:ぼくたちに遊び場が必要な理由ってなんだと思いますか?
遊び場が必要な理由ってのは、ちゃんとあるんです。それは『夫婦円満』です。ガレージを持っている方々の夫婦関係って本当にいいんです。
:ガレージがあること夫婦円満であること、どんな理由でしょうか?
きっとお互いのいい距離感が生まれているからでしょうね。旦那さんは、邪魔扱いされずに上機嫌でガレージでいい子にしていますし、奥さんも家で羽を伸ばして好きなように過ごせる。
:お互い姿を見ないのに、存在感は感じれていられる。
そこが味噌なんです。家の敷地内なので必要なときには声をかけてお茶や食事も一緒にできます。
奥さんも、旦那さんもそれぞれ趣味を満喫し、それでいてお互いが近くにいる安心感があります。実にいい距離感が生まれるんです。
:お互いに干渉されたくないテリトリーを守りながら、一緒にいる時間を楽しめる。理想の形ですね。
『住む』ことが『楽しい』になればお互いの関係がよくなります。
家の中にどれだけ遊べて楽しめるスペースがあるのか。ここが最近の住居選びのポイントにもなっています。
言ってみれば、これこそが家族が仲良くできる要素だと思います。こうした楽しい気持ちが心のゆとりも生み出してくれるんですよ。
:楽しい気持ちになるための趣味だったり、食事だったり、空間だったり。束の間であっても充実感ありますからね。
そうだと思います。このガレージを作る前、何もない状態で「ここをどうしよう、ここでなにしよう?」と考えているときが一番楽しかったんです。
床をつくったらチェック柄にして、壁を作って、メタルラックおいて。なんとなく部屋になった時に気がついたんです。「あれ、ここバイク屋になってる??」って。
:販売から建築、そしてバイク屋さん転身、悪くないと思います(笑)。
こりゃ違う、ってことで床材を板にやり変えたら、ラックもウッドしてみたり。そうこうするうちにキャンプ道具を置いてみようかな、とか。なんか、自由にできるじゃないですか。
:波多さんの話を聞いていると、ガレージはカスタムなんだ、と思えてきました。
バイクもガレージ作りに共通していると思います。スクラップ&ビルドをこの中で行える楽しみ。つまり、カスタムできる喜びがガレージにもあるんです。
わたしたちの家づくりのコンセプトも同じです。箱をしっかりつくりあとは住む人のカスタムを楽しめるようにする。
ガレージやバイクカスタムの魅力は、人の手が入ることで、その人らしさが顕著にあわられます。生活感だったり、哲学だったり。ライフスタイルそのものを存分に楽しむことができます。
:このガレージはどうやって作られているんですか?
実はそんな大がかりなことはしていません。この壁だってパーテーションですから。
要するに、ぐるっと壁で覆って、屋根をペタッとしているだけなんです。驚くかもしれませんが、ここは基礎も何も入れていません。ここはそのくらいフランクに作っています。
:軽い気持ちで、やってみる。まずはそこからスタートですね。
:楽しげなアイテムがたくさんあって、さっきから気になっています。お気に入りのアイテムはどれですか?
モデルガンにはまってるんですよ。
:副業でイノシシでも撃ってるのかと思って気になっていました笑
上のは所さんも持っているモデルです。もともとは樹脂なんですけど、ウッドにすればかっこいいでしょ?質感、重量感、両方あるから気に入ってるんですよ。下のは、ウィンチェスターでターミネーター2でシュワちゃんが使っていたモデルです。
これは完璧なアラレちゃんです。なんと、これフル稼働ですよ。
:どういう意味ですか?頭取れちゃうとか?
頭も取れちゃうし、超合金だし、顔のパーツもあるし、走るポーズもできるし、「んちゃ」のポーズもできます笑
:「キーン」もできますか?
できます笑
:というこは、これ博士が作ったそのままってことですね。
その通り!アラレちゃんは昔から大好きで、DVDもコンプリートしてます。あの地球を割るシーンもバッチリです笑
上の事務所にあるもので、工場を整理していたら出てきたんです。タイヤ好きにはたまりません。
これも事務所にあるものですが、これがあると妙に萌えます。
二眼のローライコードです。味がありますよね。
アルファインダストリーのパイロットヘルメットです。
GB250クラブマンのフルカスタムです。もう乗っていないので今は展示だけで楽しんでいます。
:ちなみにこのヘッドライトについているのはなんですか??
これはサバゲー用の仮面ですね笑 風よけにちょうどいいと思って。
何しろ2つのタイヤがついているものが好きなんです。
むかしのラジオは作りがしっかりしていていいですよ。先代からのこの事務所を整理していたら出てきたんです。革のケースもついていたんですけど、劣化が進みすぎてもうないんですけどね。
ここにあるソファは、捨てられる予定だったのですが、譲ってもらいました。わんちゃんを長く飼われていたので匂いも一緒に引き受けたのですが、なかなか取れなかったんです。
そこで仕事仲間の美装屋さんに聞いたら、この『ファーストチェック』をおすすめしてもらいました。なんと、匂いは完全にとれました。ちょっと怖い話かもしれないのですが、死体の匂いもこれでとれるそうです。かなり強力な消臭剤です。
:普段はここでどうやって過ごしているんですか?
基本的にはこの3つがこのガレージで楽しいことです。いまはお客様の窓口を担当し、デザイン、資金計画をメインに行っています。
その仕事の合間に、くつろぐスペースとして活用しています。ここにきては「次は何しようかな?」なんて企てています。ひらめいたらすぐに動ける環境もここにはありますしね。
たとえばこの『ROUTE261』のステンシルは自作です。これ、目の前の道路なんですけどね笑
あとガレージがあることで、こうやって人と話ができるのがいいですよね。お客さんと話をするときも、このガレージだったりしますよ。
:ガレージは家とも職場とも違う区域の空間で、プライベートでもありパブリック性も高い。なんだか不思議な空間ですよね。ちなみに、次はどこに手を入れる予定なんですか?
中はもういいとして、次は外ですね。ウッドデッキを作って、外も楽しめるようにしたいですよね。ライダーがよくくるので、バイクや自転車もとめられるようしようかなぁと。
:ここに来た人みんなガレージがほしくなりますね。2畳でもできるんなら欲しいです笑
:いま主に乗っているバイクは、どれですか?
この黒い883です。ダイナのローライダーSと悩んだです。でも最初にお店で見た時から、「あ、こいつだ。」と感じていました。そこから1ヶ月悩んです。毎日画像見ながら笑
:決め手は何でしたか?
最終的に決め手になったのは、乗ってる姿を撮影してもらったときに、この883がしっくりきちゃったんです。
デニムペイント、シングルシートのスタイル、そしてラバーマウントエンジンから伝わってくる鼓動感。最高です。
独特な『可愛げ』があると思っています。アクの強い可愛さが、こいつにはあるんです。そしてここのガレージと同じように、これからカスタムできる楽しみもあります。
:SR400もあるし、GB250もあるし、おまけにDAXまで。そしてこのハーレー。バイクに乗るきっかけは?
むかし父親がアクション映画が好きだったんですけど、中でも『ターミネーター2』のインパクトが大きかったんです。
:未来から裸でやってきて、バーで服もバイクもかっさらう、あれですよね(笑)
そう!あれです(笑)。シュワちゃんがハーレーに乗っている姿をみて、「バイクってなんてかっこいいんだ!」と小学生だった私の心に火がつきました。このとき、バイク=ハーレーになったんだと思います。
:僕は、少年のジョン・コナーがオフ車に乗っているのを見て「なんてかっこいいんだ」って思ってました。
ターミネーターの影響力は偉大ですね。シュワちゃんの姿に憧れながらも中型バイクで楽しんでいるうちに、ハーレーのことはすっかり忘れてたんですけどね。
:こうして見てると、複数のバイクが眺められるこの空間はやはり楽しいですね。
そう言ってもらえると嬉しいです、ありがとうございます。バイクの良さって、このコンパクトさにもあると思っているんです。
もしもですよ。車も入るほどの大きなガレージを建てようものなら当然金額も大きくなってきます。でもバイクだけのガレージだとしたらどうでしょう?
バイクが入るくらいのバイクガレージなら、限られたスペースでも作ることができます。そうすると奥さんや家族の理解も得られやすいメリットがあります。
このカジュアルさもバイクガレージの魅力だと思っています。
自分の身の丈にあったガレージを作る。2畳のスペースがあれば、それをどう楽しいスペースにするのか、これを考えること自体が楽しい。今回のインタビューではそんなガレージライフの醍醐味を感じることができました。
特に印象的だったのは、『ガレージ=絶対的スペースが必要』という概念ではなく、「バイクがおけるくらいなら、どうにかなるんじゃない?」と、小さなスペースでもガレージはガレージだ、というフィロソフィーです。
クルマだとできないけど、バイクならできるかも。そんなところから自分でできる範囲を自分で作っていく。やってみたくなりませんか?
ガレージを作ろうと気張るのではなく、まずなんでもいいから作ってみようのスタンスは多くの人を後押ししてくれる気がしています。
壁や屋根は後回しにして、まずは椅子とテーブルから揃えてみるのもいいんじゃないでしょうか。
ガレージがない今からでも楽しめるガレージライフは、たくさんありそうです。
あわせて読みたいMotorcycle Diary
たまたまバイクに乗って出かけようとしていたところ、声をかけてくれたのがきっかけでした。
「いやぁ、ハーレーはかっこいいねぇ」
そうやっていろいろ話をしているうちに「今度うちに来なよ」ってなことで誘っていただきました。
行ってみると、驚きのコレクションでした。バイクに乗っているとおもしろいこともあるものです。
ヴィンテージハーレーのネジ一本までオリジナルにこだわる、そのガレージでのライフスタイルに迫ってみました。
:バイクに乗りはじめたのはいつだったんですか?
バイクは10代のときからずっと乗っていました。高校のときだから、、、16歳か。しかも当時は無免許で乗ってたんです。
でも18歳になったときに車の免許からとったんです。それからは車にどっぷりでした。
でもやっぱり所帯もってひと段落するとなぜか、バイクの味を思い出しちゃうんですよ。
ある時、車で近くを走っているときに信号にひっかかったんです。そうしたらね、2台のローライダー(Harley-Davidson)が目の前を曲がって走ってきたんですよ。それがかっこよくてねぇ。
低くてさ、足もこう前に突き出した感じのアングルにシビレちゃってさ。「こりゃかっこいいぁ!」って、もうイチコロですよ。
:それがハーレーとの出会いだったわけですね。
そう。それがきっかけでハーレーに乗り始めてずっとハーレーです。
:当時は何に乗っていたんですか?
一番最初は、ショベルに乗っていました。
:ちなみに、ショベルに乗り始めたのはおいくつの時ですか?
たしか20代の後半かなぁ。それ考えると本格的にバイクに乗り始めたのは遅かったですよ。ショベルには約10年乗りましたね。
当時乗っていたショベルには、エイプハンガーのハンドルをつけて、鉄棒にぶらさってる感じで乗ってたんです。
これがかっこいいと思って自分なりに楽しんで乗っていたんですけど、ある時ミラーに映ったのをみちゃったんです。後続車にいるアベックが僕を指差してケラケラ笑っているのを。
まぁ、世間にはかっこよくは映っていなかったんでしょうね。まぁいろいろな見方がありますから。それに当時はとんがっていたんでしょうね。
いろいろやってわかったのは、やっぱり純正が一番だってことです。カスタムに走ったショベル時代を経て、ナックルに乗るようになったんです。
:ナックルに乗り始めたきっかけには何かあったんですか?
それがね、ヴィンテージショップに足を運んだ時のことです。そこにたまたま『リジッドフレーム』のハーレーがあったんです。「欲しいなぁ」と思っちゃったんですよ。
:カスタムって楽しいんですけど、完成されたものを崩してしまうので本来の美しい姿を保つのが難しいんですよね。
純正で買った人は大なり小なり一度はカスタムに走るんです。そしてまたいつかは純正に戻ってくるんですよ。
:まさしく。
自分でもいろいろいじって、いろんな人がいろんなバイクを乗っている姿を見ているとさ「やっぱオリジナルってかっこいいよな」なぜかそう思えてくるんです。
ショベルから乗り換えたナックルは、元々のオーナーがメッキ好きだったからギンギラギンでした。
正直僕のテイストじゃなかった。じゃ何がよかったかって、『純正度』が高かったことです。
:ここにあるものきっとどれも純正品だと思うんですけど、入手経路は?
ナックルの部品を集め始めた最初のきっかけは『デイトナ』です。
:デイトナバイクウィークですか?
そう、あそこにいけばいろんな部品がフリーマーケットで並んでいて当時は喉から手が出るほどのお宝があちこちにあったんです。
:まず何から探しましたか?
まず最初に、テールライトの『トゥームストーン(墓石)』を探しに行ったんです。
でもそうしたら今度はウィンカーも気になり始めちゃって。
:ここまで揃えるのに、どのくらい買い付けに渡米されましたか?
う〜ん、アメリカに3、4回行ったらだいぶ揃ってきたのかな?
:毎年ですか?
いやいや、さすがに毎年はいかないよ。3年に一回かな。だって、一番最初に行ったときなんて、100万円握っていったんですよ!そうしたら赤字で帰ってきちゃいましたもん笑
:毎年行っていたら、そりゃ身が持たないですね(笑)
当時まだ若かったんですけど、黒い大きな布製のバッグを持っていったんです。帰るときには60キロくらいになっちゃって。もちろんそんな予定はまったくなかった。
しかもそれ機内持ち込みだよ?帰ってきてよくよく考えたら、あんなのよく持って帰ったたよなって思っちゃう。だって60キロですよ(笑)
:成人男性一人分ありので、パーツ分のチケットもいりそうですね。
でも重量なんて忘れるほど興奮しちゃってたんだろうね。
「こりゃもう絶対持って帰らなきゃいけない!」って張り切って持って帰ったの。
デイトナで買い漁ったパーツはその日のうちにホテルで全部包んでさ。日本から持ってきたプチプチ(梱包材)で一晩中かけて包むのよ。
それからアメリカの面白さがわかってきちゃったんだよ。
日本にはない、”何か”があっちにあるんだよ。言葉では説明できない何かが。大陸も広くて大きいしね。
だってさ、サッカー場二面、いやもっとか?とにかく広大な土地でスワップミートをやってたりするわけ。
そこでは、コンテナにいろんなパーツを詰め込んできては会場で広げてるんです。
それでいて、ぐるっと回ってまた戻ってみるとまた違うパーツが並べられてする。
行く前には、「あれとこれが欲しいな」と一応頭に入れていくんです。思っていたものがないと、コンテナの中まで覗いてみて回りました。
:そうやって集まったパーツがこれですよね。
こうやってあらためてガレージ見てみると、まぁよく集めたもんだねぇ。いっぺんに買ったわけじゃなく、時間をかけて徐々に増えていったから極端に驚くほどじゃないけどね。
:数十年の積み重ねですね。ちなみに何年かかりましたか?
正味30年ってところですかね。
今は2台ですが自分でつくった車両も結構あったんですよ。フレームと腰下エンジンだけ購入して、あとはパーツを集めて完成させてね。最終的には乗りたい方にお譲りしてきたんですが、いや〜大赤字ですよ笑
(写真:Harley-Davidson WL)
で、これがつい先日まで乗ってたサイドカーです。
:それで残っているのは、このナックルとそこのトッパーというわけですね。
今ここにあるバイクは2台なんですけど、過去には5台のハーレーが収まっていました。ただ数多く所有してると一台一台への愛情が薄れてしまうので、いまはあえてこの2台に絞ることにしたんです。
:ちなみに、ナックルヘッドっていくらぐらいするんですか?
おもしろいことにずっと値上がりし続けているんです。純正度の高いナックルは40年代(41~47年)物で600~800万程度で売られています。(※イタンビュー当時 2018年)
中でもオリジナルペイントのナックルは1000万円は超えています。社外品の多く付いているナックルは300万から500万位です。
船場モータースさんところで、前のオーナーさんもほとんど乗っていなかった状態のいいナックルがでていましたけど、それで1300万円くらいでした。それだってまだ安いほうですよ。
ナックルで、もっとも価値があるのは1936年式の初期型ナックルヘッドで、2000万円以上しますからね。フェラーリ買えちゃいますよね笑
:本国アメリカではどのくらいの相場なんですか?
今ではアメリカの方が高い場合がありますよ。以前はアメリカの方がぜんぜん安かったんです。だからみんなわざわざアメリカまで渡って買い求めてたわけです。
たとえば、日本で1万円するものが向こうでは5千円しなかったんです。
とはいえ、マフラーだって一本状態の良い物で50万~80万円くらいの値が平気でします。
中にはクラッシュしてるやつもあるんですけど、まったく関係ないんです。むしろクラッシュしてるほうがいいっていうやつもいるくらいで。
ギンギラギンの新しいものじゃ逆に価値が薄れるんです。なぜかって、70年も経っているわけですから、その70年の歴史が伝わってくるものじゃなきゃいけないんです。
:人が使った形跡で歴史を感じられる。アンティーク家具と同じですね。
そうなんです。要するに、この古さを感じられないとね。古くて、かつ『純正』に価値があるんです。
:社外品であれば今でも作れる、でも当時の純正品はそうもいかないですからね。
そう、だから僕らみたいなコレクターは社外品は眼中にないんです。おもしろいのは、スワップミートにいくと、社外品はそこらへんに蹴飛ばしてあるんです笑
:最近参加されたスワップミートではどうでしたか?
最近はもう行っていないね。最後に行ったのが8年ほど前にいったスワップミート。アメリカのダベンポートってところに行ってきたときの話です。
シカゴからプロペラ機でダベンポーとまで飛んで、そこからさらに車で30分ほど走ったところにアメリカ最大のスワップミートが開催されていました。
スワップミートだからスタージスとか、ああいうものじゃないんですけどね。それでも、あまりにも広くて、そしてあまりにもいろんなものがありすぎて開いた口がふさがりませんでした。
ただ、残念ながら欲しいものがない。昔ほどなんでも手に入るような状態じゃなくなっていたんです。むしろネットの方が手に入りやすい、そんな時代になったんです。
もちろん全くない、というわけじゃないですよ。だけどもうほとんどなかったですよね。そして、どんどん年式が上がってるからショベル以降のものが中心となってきてるんです。
:もしかするともっと値上がりするまで隠しておく人もいるのでは?
あるかもね、でも一昔前はそんなことはまったくなかったですよ。日本人が高値でいくらでも買って行ってくれるからね。
ある旧車専門のグループなんかは、特に日本人、アジア人には絶対に売らないんです。
アメリカのバイクだから、アメリカ国外に出したくないっていう気持ちがあるからでしょうね。だから日本人がくるとパーツを隠す人さえいます。
最近は特に、日本での販売価格が高騰してるから、アメリカでもそれに合わせた値付けをしてくる。そうなるとアメリカに行っても安く買えるという感覚はもうなくなってくるんです。ただアメリカの方がまだものが見つかる可能性はありますけどね。
これはみんな当時の純正品なんですよ。
:これ何ですか?
パーツとその箱です。今じゃ中身はからっぽの箱だけでも売らてるんですよ。あとはこれらボルトも純正品だけを集めました。
たとえば、これCPボルトって言われているんですけどオリジナルのボルトです。
ここに「1038CP」って書かれてるでしょ。1038はその年式以降です。チャンドラープロダクト(Chandler Products)っていうメーカーが作ったものです。
もちろん今はもう製造されていないものです。
私のは47年ですのでCP1035を使用しています。
:ボルト一本まで純正に仕上げることに価値があるということですね。ちなみに純正品のいいところってどんなところでしょうか?
純正品のいいところは、強度がしっかりしていることなんです。そこらへんにあるボルトとはまったく違いますよ。
僕なんかは、ボルト一つにもこだわっていましたからね。オーバーかもしれませんが、ボルト一つ探すためだけでもアメリカに行きたい!と思ったほどです。
なにしろ作りがいいんです。
:社外パーツなどサードパーティのプロダクトとどう違いますか?
例えばね、工具もスナップオンを使えば、寸分の狂いなくピタッときます。もしサイズが同じ違うボルトを使ったらガタつきを感じるのですが、純正を使うとそれがない。
工具もしっかりしたやつ使わないと、せっかく集めたボルトもすぐ頭をなめらしてしまうから。だからスナップオンを使っています。ただハーレー降りちゃったらなんの使い物にもならないですよ!
:純正にこだわりたくなる理由が見えてきました。ビンテージの奥ゆかしさも感じられます。
イジり始めたら時間を忘れてしまうんです。ここで夜中までごそごそしていると女房から「あんたバカなんじゃないの!?」ってね(笑)
:奥さんはこの高尚なご趣味についてどう思っていらっしゃるんでしょうか?
うちのは呆れてものが言えないほどだから、ノータッチです。結婚当初からクルマ・バイクが好きなことは知っていましたけど、でも実際女房にも内緒のものがいっぱいありますよ(笑)
:こりゃ数え切れないほどありそうです。
女房が聞いたら驚くようなものばかりですが、もう時効ですよ。
ただ言い聞かせているのは、「俺が死んだときに頼むから、これを千円、二千円で売るなよ」って。
:このメーターも気をつけておかないと、奥さんからガラクタ扱いされるのでは?
そうなんだよ。これ同じ1947年のメーターなんですけどね、マイル表示とキロ表示で違うんです。
特にこの47年式のキロメーター表示はほとんど存在しないんです。
あまり知られていないことですが、ハーレーの部品で『ガラス類』ってのが実は高値取引されるんです。ヘッドライト、ウィンカーなんかもそうです。
年式によって、ドーム型、フラット型いろいろあるんですけど予備としてこうして保管しているんです。
:ガラスは割れちゃうと修復できないですしね。
こちらはハーネスなんですけど、こうしてみんな布なんです。
いまとなってはみんなビニール加工されてますけど、さすがにビンテージバイクには似合わないからこれもこうして残しているんです。
ナックルだけじゃなくて、トッパーも結構集めましたからね。当分のあいだスペアパーツにはこまらないようにしています。
:ちなみに、このトッパーは現役ですか?
現役ですよ。音聞いてみますか?
:トッパーは初めてです。2ストサウンドとこのオイルの香り、ハーレーからだと新鮮ですね。
あとこれ、笑っちゃいますよ。ちょっとホーンの音聞いてもらえます?こんな小さな音で、あってないようなもんだよ(笑)
:エンジン音の方がデカかったですよね?
いやーほんとほんと。あんなセミみたいな鳴き声じゃ誰もどいてくれねぇっつーの(笑)
:燃料は混合ですか?
そう、燃料は混合で入れてあげないといけないんです。
:分離ですか?
分離じゃないんですよ。だから毎回混合したものを入れるんです。このキャップの裏についているこれで計量するんですよ。
面倒だから僕は最初から混合したものを作り置きしています。
:当時アメリカの人はどうしていたんですかね?オイル持ち歩いてたってことですよね?
そうです。とはいっても日常使いの原チャリですから、遠くにいくわけでもないし家に帰ってから入れても間に合うんですよ。
当時TOPPERは学生に人気があったようです。しかも特に寒い北側のところでよく売れたんです。
:なぜ寒い地域で売れたのでしょう?
風防というか、足に風があたらないようにフェンダーがあるでしょ?だから寒いところの方が好まれて使われていたようですよ。
逆に暑いところではあまり売れなかったそうです。トッパーは165ccだから本当は日本の高速走れちゃんですけど、パワーがないんです。寒さしのぎが唯一の強みだったとも言えますよね。日本だと、50ccの原チャリにも抜かれちゃいますよ笑
:実際どのくらいのスピードがでますか?
遅いと言っても時速60キロくらいはでますけど、国産スクーターと比べるなんてとんでもない。あっという間に抜かされちゃいます。
(写真:塗装前のトッパー)
:いつからこんなにハーレーをいじれるようになったんですか?
最初はハンドルの変え方ひとつすらわかりませんでしたよ。だから悪名高いバイクショップで変えてもらったことを今で後悔しています。
だって、ハンドルをドラッグライザーに変えてくれって頼んだら、工賃とらないかわりにハンドルは預けたままだったんですよ。
純正だから持っておけばよかった!オリジナルってのは絶対にとっておいた方がいいですよ。
1台目のショベルに乗っていたころはカスタムしたい気持ちが強かったですね。そのころサンダンスの柴崎さんと出会ったんです。
いまでも思い出に残るのは、ショベルヘッドのシリンダーをカスタムをしたことです。
当時ショベルヘッドのシリンダーは鉄製でした。柴崎さんのお父さんが金型おこしてアルミ製のものを作ったんです。その一号にしませんか、というものでした。
当時のショベルはすぐオーバーヒート気味になる特性がありました。それが見事に解決され、素晴らしい出来でした。シリンダーにも一番のシリアルナンバーを刻印してもらいました。
そのショベルは、あるバイクショップのオーナーに引き渡し、次に手に入れたのがこのナックルです。当時はまだ600万円ほどでした。
今でこそ、随分値上がりしましたけど、価値が上がり続けることも旧車の魅力の一つとも言えます。
中でも、36年式は安くても1800万、高くて2500万円の値がつけられるほどの価値があります。
ハーレーがすばらしいのは、古いからいいというだけではなく、作りもしっかりしていることです。特にメッキなんかも分厚くていいもの使ってますよ。
:ところで、若い頃にはどのようにして渡米の費用を捻出していたんですか?
会社勤めだったので、いろいろ考えながらお金を貯める必要がありました。例えば、通勤費が当時6ヶ月で7万円くらい支給されていたんですが、公共交通機関を使うよりもはるかに安く通勤する必要がありました。
封筒に現金がはいったまま渡されてる時代です。封も開けずに十何年も貯めていたんです。もちろん、賞与なんかもそのままとっておきました。
今でこそ海外に行くには10万以下でいろんなところにいけると思いますが、当時最低でも20万円はかかっていました。渡航費だけでも大変な金額です。
当然高い渡航費は支払えないので、団体のツアーを利用することで安く抑えていました。
あとは出張の空き時間ですね。当時勤めていたのは、ハンドメイドの靴屋さんでした。宮内庁御用達の高級靴を取り扱う会社です。
そこの手縫課というところに配属されていたのですが、革は海外から仕入れていました。
ある時、会社から仕入前に検品するよう言われ、検査員としてシカゴまで渡りました。仕事は半日で終えてしまうため、残りの時間をなんとか使えないか?そう考えたわけです。
そこで現地の人にこう聞いてみました。「俺はハーレー乗りなんだけど、近くでいいイベントないかな?」そうする「あるよあるよ!」と。
この検品の仕事も1回だけじゃなかった。何度かあったんです。だからその度に仕事を終えて余った時間を有効活用できたんです。
でも今では、もっぱらインターネットでパーツを集めています。
:ニセ物にひっかかったりはありませんか?
それが散々目で見て触れてきてるから、写真だけでも本物かニセ物かの見分けもついちゃんです。特別な技量でもなんでもないんです。それだけ触れてきた、ただそれだけなんです。
ライセンスプレートのボルトをちょっと見てください。厳密にはトゥームストーン(テールランプ)用のボルトなんですが、このボルトも純正のボルトなんです。このように見えないところまで細かく見ていくと、だんだんどれが本物でそうでないのかくらいはわかってくるんです。
:ちなみにこの筒は?
書類入れですよ。保険証とかね。後から取り付けたものですが、書類は現地のものです。
:多くのバイク乗りは奥さんの理解をえられないのですが、どうしてでしょうかね?
それはね、口が下手なんです。
:口下手だと、どうしたらいいですかね?
要するに、バイクに詳しい奥さんなんてそうそういませんし、専門用語を言っても理解してもらえるわけないんです。
たとえば、欲しいパーツがあるとしますよね。そうしたら「あそこの部品が一つなくなって参ったなぁ、ネットで頼もうかなぁ。」と何気なく言ってみるんです。
当然その部品がいくらするかも検討もつかないでしょうから「あら、なくなったの?じゃ買えばいいじゃない。」となるんです。
そんなことを繰り返していたら、いつのまにかこうしてパーツが集まってくるんです。まぁようするに、ペテン師ですよね。
:このガレージはペテン師御殿ってわけですね(笑)。
まぁこれも夫婦の形ですよ。だってよく考えてもみてくださいよ、奥さんの方が僕の上をいってることだってありえるんですよ?
これはあくまでたとえ話ですけど、罪にならなければいいじゃないですか?変に女性に走ってしまって家庭崩壊させるわけじゃないですから。
あえてもう一つのテクニックをお教えするとね、
:まだあるんですか?(笑)
あるんですよ。たとえば、スワップミーティングへ奥さんも一緒に連れていくとしましょうか?
でもここで買い物の予定があることは一切話さないんです。じゃ、どうするか?まず奥さんから得した気分にさせることです。
アクセサリーのコーナーに連れていって先に何か買ってあげるんですよ。それで喜んだら「俺もなんかひとつ欲しいなぁ」といえば文句は言われません。
:女性をまず喜ばせる。世の男性は勉強不足ですね。
:こちらのシートもそうやって集めたものですか?
これは違うんですよ。実はこれは自分で縫ったものなんです。僕は靴職人をやっていたから、レザーを縫うことなんてお茶の子さいさいだったんです。
ビンテージ乗りの中には当時からの経年劣化が進んだボロボロのシートを好む人もいますが、僕は張り替えたものが好きです。
シートについて語ればまた長くなるんですけど、シートのクッション材に何が使われていたか知っていますか?
:何が使われていたんでしょうか?
馬の尻尾や、たてがみが使われていたんです。実は中にたくさん敷き詰められていました。昔は今と違って、スポンジが手に入らない時代でしたから動物の毛を使っていたりしたんです。
本当は、ミシンで縫われるんですけど僕はあえて手縫でしています。なぜかというと、ミシンで縫うと縫い目のピッチが細かくなるんです。そうすると乗った時にかかる負荷で糸が皮を引きちぎって抜けやすくなるんです。
3ミリ幅を5ミリ幅にしてみたり、手縫ではそうした調整がきくため強度を強めることできるからです。
:この部屋はもともと何の部屋だったんですか?
ここは、もとからハーレーをいれるために設計したんです。盗難防止も考慮した設計になっています。だから最初からハーレーをイジる部屋にしています。ここでなんでもやっていますよ。塗装もやっていました。タメさんっているでしょ?
:ハーレーメカ談義のですか?
そうそう、彼は塗装専門家でもあるからいつも遊びにいっていたんだけど、そうするうちに塗装も覚えちゃって。あのトッパーも自分で塗装したんですよ。
今はさすがに匂いなんかで苦情がきちゃいけないから塗装はしてないけどね。最近は、地域のために貢献したいと思っているんでなおさらね。
そうそう、このBucoのヘルメット、これも自分でやったんです。
当時入手したときは、ボロボロでしたよ。だから塗装も、中のクッションも縁のレザーも全部遣り替えました。そこまでやる価値があるのは、やはりBucoのヘルメットってかっこいいんです。
実は、顎に向かってシャープになってるんです。横に広がらないから頭も小さく見えてスタイリッシュ。
:年代物のBucoは初めてです。今はトイズマッコイからレプリカが出ていますよね。
トイズマッコイの岡本博さんとも一緒にバイクを見にったり、アメリカでも何度かあっていました。
彼もハーレーに長く乗っているし、パーツ探しに協力してもらったこともありました。
サイドバルブを製作するときに、ユニティ製のライトボディを譲ってくれたんです。そのお礼に僕もシートを縫ってあげることもありました。
ハーレーにこうして長く乗ると、こうした人間付き合いがいつの間にか形成されていんくですよ。
なぜこうした仲間とのつながりができてくるかというと、昔は現代の洗練されたハーレーと違って壊れることが前提というくらい本当によく壊れるんです。
いや、壊してしまうと言った方がよいしれません。ちゃんと整備すれば壊れることはないのですから笑
いずれにしても困ったシチュエーションにおいては、お互いのリソースを持ち寄って助け合うわけですよ。
それこそ昔は道路の真ん中にクルマが止まることなんて当たり前で、そうなったら誰が助けにきたりもします。
誰かきてくれればいいですが、いざとい時には自分でも直せないといけませんよね。そうするうちにいつの間にかイジれるようにもなりますし、自分が知らなければ仲間を頼って教えてもらったりね。
アクシデント、トラブルがごくごく当たり前の時代に育ってしまったから、逆に故障しないのは手持ち無沙汰になっちゃうんです。
決して故障してほしいというわけじゃありませんよ!でも、少々の故障くらいなんてことはないんです。
直せば、バリバリに走りますから。エンジンからオイルがポターンなんか常識ですよ。もし漏れたとしても、「あ、漏れてる、ペロ」ってな具合で舐めるくらいですから。
:爆笑 いや舐めはしないですよ笑
え、舐めない?だって、漏れてるのがガソリンかオイルか舐めなきゃわかんないじゃない笑 オイル一滴舐めたくらいで死にはしないからさ!
:いつかはハーレーに乗りたい、という読者もたくさんいるのですが、これからのライダーに向けて何かメッセージをいただけないでしょうか?
古くても腐っててもハーレーっていうくらい、ハーレーが好きってのはみんな同じじゃないですか。
僕はたまたま旧いのに乗っていますが、だからと言って新しいのが嫌いってのも全くないんです。むしろ近年のハーレーはどんどん洗練されてきているし、いい乗り物には違いないですよ。
『ハーレーダビッドソン』という名前に憧れる人もいれば、一発いっぱつの音に惹かれる人もいます。
共通して言えるのは、『ハーレーが好き』でハーレーに乗っているということです。
ハーレーが好きということは、手に入れたバイクに対する理解を深めるということだと思うんです。
だからこそ、自分にピタッとくる一台をしっかり見極めるとハーレーの奥深さも感じてもらえるのかなと思います。
年式やコンセプト、特性を知ることもそうですし、どんなに壊れないバイクであったとしても、オイル管理に気を配ってみたり極日常的なメンテナンスが大事です。
壊れないから大丈夫、だから放ったらかしでは寂しいですよね。ネジ一本でも触れていれば、バイクのことってわかっていくんです。
バイクの構造もわかれば、チェーンに必要な遊びまで徐々にわかってきます。そうすると今度は、バイクから伝わる異変にも気がつくようになるんです。
こうならなければならない、ということではないんです。要するに、そのくらい大事に乗ってもらいたい、という気持ちです。
カスタムもいいでしょう。ただバイクは所詮走ることが目的ですから、あとで大変な目に合わないように注意も必要です。
僕もさんざんやってきましたからね。だからこそ言えるのは、メーカーが作り上げた”オリジナル”も楽しんでもらいたい。なにしろ、ハーレーってかっこいいんですよ。
:だからこそみんな憧れる。それでも年齢や体力を気にしちゃって、一歩踏み出せずにいる人も大勢いるんですよね。
こういうと口が悪いけど、バイクなんてバカでも乗れるんです。最低限の力やバランス感覚はいりますが、バイクなんてバランスさえとってしまえば指一本でも支えられるんです。
アクセルひねったら走ることを思えば、国産でもそれは同じです。
ただ一つ、『取り回し』にみなさん苦労されるんですよね。
だからハーレー乗りになりたい!と思ったら、ちょっと筋力をつけるんです。
:特にどこの筋力が大事だと思われますか?
腕、足だよね。平坦で広い道を走るだけじゃないですからね。筋力意外の部分でいえば、足つきを改善するだけでも随分快適になります。
たまたま止まって足をついた道路が凹んでいるだけでも、足つきがギリギリのバイクに乗っていれば、簡単に立ちゴケしてしまいます。足つきがよければ少々踏ん張ることもできるでしょう。
ちょうど先日の話です。FLHのツーリングモデルに乗っている人が、交差点で車体を倒しちゃったところをたまたま通りすがったんです。
一人ではとてもバイクを起こせない様子だったので、思わず駆け寄ったのですが、自分のキャパを超えたバイクを選んでしまうといざという時に困るんです。
だから身の丈に合うバイクを選ぶべきです。カスタムも最初から行き過ぎたものにせず、無理のないフォームで乗れるように調整すれば大きな車両でも以外と楽に乗れるんです。だから、取り回しに必要な最低限の筋力さえあればハーレーは乗れます。
:ちょっと待ってください、その腕を見せられると怯んでしまいます(笑)
いやぁ、これはなぜこんなになったかと言うとね、実はハーレーをガレージの外に出すにはこうやって持ち上げて角度を変えてやる必要があるのよ。
:なんですって、持ち上げる!?
バイク持ち上げるくらい常識だよ。
:そんな常識聞いたことがありません(笑)
ナックルは乾燥重量で250キロだから、後輪だけだとせいぜい100キロくらいにしかならないですよ。だからちょっとしたウェイトトレーニングくらいのもんだよ。
:これじゃ普通の人はマネできないですね(笑)
いやこのくらい誰でもできるよ。若い頃はもう少し力があって、軽トラックの後ろの荷台を持ち上げウエイトトレーニングしてたからね。
昔、そこの道幅が3mほどしかない道路だったころにね、誰かわからないんだけど車を駐車していったやつがいたの。それで頭にきて、バンパーをつかんで引きずって端っこに移動させてやりましたよ。
今考えりゃ車の持ち主もどうやって動いたのかわかんなかっただろうね笑
:全く参考になりません(笑)じゃハーレー乗るために何を食べたらいいですか?
肉です。僕も還暦を超えているんですけど、年齢ではありません。もしこのハーレーが重いと感じたときに僕はもう降ります。取り扱いに限界を感じたらハーレー辞めます。
:この様子だと80歳くらいまでは余裕ですね。
それをやんないとね!これはバイクに限ったことじゃないですよ。クルマでもね、怖くなったら辞めなきゃいけないんです。その恐怖感がある限り間違いなく事故起こしますから。
スピードも手に負えない、と頭をよぎるならそれは辞め時なんです。辞めたくないのであればスピードを落とさなきゃいけない。
とは言えハーレーってのはスピードを求めるバイクじゃないはずです。ハーレーVツインの魅力は、「ドッドコ・ドッドコ・ドッドコ」っていうあの歯切れのいい音にあるわけで、みんなあの音に憧れるわけですよ。
だとしたら、回転数あげて音が一つになっていくとそこには大きな魅力を感じられないと思います。
時速60キロ前後で走っているときのエンジンの振動とサウンドがハーレー乗りにはちょうどいい、気持ちのいい調和を感じるんです。
ハーレーの何が好きなの?って聞かれたら、やっぱり何と言ってもあのキレのある音、一発いっぱつのど迫力の鼓動感、これにどうしてもシビレちゃうんだよ、て答えるんです。
ガレージがある生活はおそらく全てのライダーにとって憧れのライフスタイルです。
かといって叶わない夢かというとそうでもないのかもしれません。
「ネジ一本でも触っていれば、バイクのことってわかるもんです」
山崎さんのこの言葉からガレージライフの本当の愉しみ方がわかったような気がします。
つまり、レンチ一本ジーンズのポケットに入れているだけでもガレージライフなのではないかと思うのです。
バイク専用に、屋根と壁とシャッターがあって、しかも広いスペースがあればそれは幸いです。
でもガレージがないからといってバイクをイジれなかったり、仲間との団欒がもてないこともありません。
ガレージのある仲間のところに行って、そこで育まれる交友関係だけでもガレージライフと言えるのではないでしょうか。
二つ返事でガレージに招いてくれるフランクさ、そして人情味に触れると、バイクに乗っていて本当によかったなと感じます。
ガレージはバイクも、音楽も、そしてコンピューターも誕生させる、なにか人間を創造的にしてくる、つまり人間的にさせてくれる何があるのかもしれません。
あわせて読みたいMotorcycle Diary
Kiichiroさんも例外ではありません。
「アメリカ人はなんてバカな車を作るんだ!?」
その衝撃が現在のガレージライフにつながっているそうです。アメリカ製のクルマ、そしてバイク。さらには国産バイクも複数登場する豪華キャストが揃うガレージ。さぁ、一緒にお邪魔してみましょう。
:このガレージに至るまでのきっかけって何だったんですか?
すべてはこの1台の『アメ車』から始まったんです。
:まずなんと言っても、このコルベットが気になりますね。個人的にもこの三代目のコルベットが好みなんです。
このフォルムはきっと誰の目にも衝撃を与えるんでしょうね。このクルマに出会ったのは私がまだ30代のときで「アメリカ人はなんてバカな車を作るんだろう?!」って度肝を抜かたんです。
その時から「いつか乗ってみたい」と思い続けて1997年ついにようやっと手にれいることができたんです。
購入の予算も確保できたので、全国から探していたら三重県で見つかりました。いろいろ話を聞いてみたら、ある著名な俳優さんが有名になる前に乗っていたそうです。
その俳優さんがこのコルベットに乗っていることはまだ駆け出しだっそうなんですが、一躍有名になってしまって別の車に乗り換えたんです。
そこで、もともとアメリカから仕入れて販売した自動車屋さんが買い戻して「こりゃいい、高値で売れるかも」と期待をしていたそうのですが、その期待とは裏腹に長い間売れずに眠っていたところ私がやってきた、そういう経緯だったそうです。
:Kiichiroさんの乗り物は、どれも筋骨隆々とした印象ですね。コルベット、ハーレー、そしてこのV-MAX。どういう使い分けをされているんですか?
実は、このV-MAXは通勤手段で日常の足として使ってるんです。
(画像:Yamaha V-MAX / Wikipedia )
:V-MAXが日常の足だなんて、日々の通勤も楽しくなりますね。最初からV-MAXだったんですか?
いや、違うんですよ。最初はゼファー400でバイクデビューしたんです。それはそれで楽しんでいたんですけど、周りの仲間たちがこぞってリッターバイクに乗り始めたんです。
(画像:Kawasaki ゼファー 400 / Wikipedia )
400ccのバイクでリッターバイク連中と走るとツーリングに行くたびに不便さを感じるようになりV-MAXに乗り換えることになりました。いまは職場までの道のりを往復していますけどね。
:じゃ、このセローはどういう使い道なんですか?
これは山に入り行く時に乗っています。たまたま安かったので手に入れました。いいバイクですよ。
:V-MAXとは対極にあるようなバイクですが、セローもいいバイクですよね。
これは94年式のセローで、通勤には使わず、山道を駆け抜けています。
(画像:Yamaha SEROW225 / Wikipedia )
:林道専用のバイクってわけですね。じゃ、このBIALSはもしや岩専用ですか?
僕はそんな岩の上を走ったりする技術はないんですけど、探していたところ、いいのを見つけたので引きとっちゃったんです。
程度のいいものが見つからず苦労してやっと見つけたレアな一台なんですけど、仲間と林道に入ったときにはみんなに乗ってもらっています。
:こうしてよくよく見回してみると、クルーザー、ドラッグレーサー、オフロード、そしてトライアルとライダーの走りたい道はほぼ全ていけますね。つまり、行動も、サーキットも、オフロードも全部。
いやぁ、まいっちゃいますね。
:ご自宅の敷地の大部分をガレージが占めていますけど、最初からこの設計だったんですか?
ガレージを作るにはいろいろな条件が必要でした。例えば、新築で購入するには土地代と新築費用で大きな金額を必要としますよね。
じゃ、中古物件を探そうかって探すんですけどガレージを作れそうな物件はそう簡単には見つからなかったんです。
中古物件はガレージを立てられるだけの十分なスペースがなかったんです。当たり前なんですけどね(笑)。
:そのことを考えると、この場所は奇跡的でしたね。
中古物件で、ガレージを作れる物件って本当にないんです。だって先に家が建ってるでしょ?そして、このコルベットを入れるとなると近所の迷惑になっちゃいけないし。
7ヶ月間探し続けましたよ。何しろ、ガレージを作ることが優先です。正直、家は雨風しのげればいいやと思って。
とにかくガレージが欲しかったんです。クルマとバイク、両方入れないといけませんからね。
どうやって作るのか、工事を見ているとまず基礎作りから始まるんですが、60cm掘って15cm厚になるようコンクリートを流し込み、基礎が出来上がりました。
そこにシャッターがついてガレージができちゃいました。
:コルベットに始まり、ここに並ぶ車両も含めて、夢は真剣に願えば叶うってことですね。
:ちなみに、いま基礎とシャッターの話で終わりましたが、もしやそのほかはご自身で作っちゃったとか?
いやぁ、ホームセンターに通いつめましたよ。スチールと板の間に断熱材を入れたり、床の塗装も自分でやっています。
:クルマにバイクにとモーターライフにどっぷりな感じですが、何がきっかけだったんですか?
私はみんなと同じように普通にサラリーマンになって、みんなと同じように夜な夜な飲み歩く日々を過ごしていたんです。
いわゆる”平凡”な生活が38際ぐらいまで続いていました。クルマも好きではありましたが、お金をつぎ込むほどの情熱ではありませんでした。
でもある時、急に『遊びのクルマ』が欲しいと思い立ったことから、まずコルベットを手に入れました。
何と言ってもこの馬鹿馬鹿しいとも言えるようなこのクルマがはるばる海を超えて、そしてどういうわけか私の自宅にある。ずっと乗りたいと思っていた夢のクルマが毎日に目の前にあるんです。
これまで飲み歩くことが中心だった私の人生が、いきなりクルマ中心の生活に一転するんです。
すると今度何が起きたかと言うと、付き合う人間がガラリと変わったんです。
:それが乗り物のもつパワーというか、強烈な共感力をもたらしますよね。
飲兵衛たちのライフスタイルとは、まったく違っていましたね。
モーターライフを通じた仲間との交流でどんどん知識も経験もブラッシュアップもされていきますし、そうした自然の流れの中でバイクも欲しくなりますし、ガレージも欲しくなって当然ですよね。
:コルベットから、V-MAX、SEROW、BIALS、そしてこのBreakout。どういう経緯だったんですか?
アメ車、という括りで見た時に、ハーレーもはやり強烈なインパクトを与えてくれる乗り物だと思っています。
でも、ハーレーって中古バイクでも200万超えるでしょ?僕は普通のサラリーマンですから驚きましたよ。いま考えてみると、価格面でのインパクトの方が大きかったのかもしれませんが(笑)。
:コルベットとハーレー、この2台が並ぶと途端にアメリカの僕ら日本人の感性にはない独特の世界観が漂いますね。
コルベットにハーレーが並ぶという絵面に、知らず知らずのうちに憧れていただんでしょうね。
気がついたらハーレーを探し始めていました。いろいろ当たって、見てきたんですけど「これだ!」という100点満点のハーレーとの出会いはなかったんです。
80点までOK、でも残りの20点が足りないがためにどうしても手が出せずにいました。
:どのくらいの期間、理想のハーレーを探し続けていたんですか?
数年間は探していましたかね。でも求め続けるもんですね、ある日雑誌を開いたら『Harley-Davidson Breakout CVO』が新登場するという記事を目にしたんです。
これは好きかもしれない、ということで実車を見るために半年後、ハーレーのお店に行ったんです。
そろそろ本物の車両くらいお店にあるだろうと。誰だってそう思いますよね。しかしそこに実車はありませんでした。
それでもやっぱり気になるから、どうすればいいのかお店に人に聞いて驚きましたよ。
「ということでしたら、こちらの注文書にご記入を」
実車を見ても触れてもないのに注文書を書かなきゃいけないってどいうこと?そう思いせんか?
少なくとも日本ではそんな注文通用しませんよ。
:ハーレーのCVOはハーレーのどのモデルよりも特別枠なのでそれがまかり通っちゃうんですよね。ハーレーもわかってやってるんだと思います、きっと。
CVOは限定モデルになるため、購入するにはまず受付があるということまではわかりました。
でも、さらに度肝を抜かれたのは、事前に注文した人の中には手に入られない落選者もいるというのだから、もう訳がわかりません。
:でも、注文書書いたから今ここにあるんですよね、きっと。
実際に見てもない触れてもいないバイク、しかも買えるかどうかもわからない。そう、注文書を書いたんです。
2013年にデビューする予定だったので、2012年12月に注文書を書いて待ちました。
でもショップ店員は「いやぁ、もしかしたらもう遅いかもしれません。でもまぁ、買えるようならまた連絡しますね。」
こんな調子です。
そして3月。ショップから一本の電話があったので「そろそろ」と思いきや違いました。
「”もしかしたら” 買えるかもしれません。」裏を返せば『買えないかもしれない』電話でした。
しかも「あ、ところで、キャンセルはされますか?」なんて聞かれるんですけど、それでもキャンセルはしなかったんですよね。
そして2ヶ月後の2013年5月、ついに「買えますよ!」という電話を受けることができ、これでやっと手に入るんだ、と思っていたんです。
:なんだか、この下りはよくある詐欺まがいの商法に近いやりとりを感じます(笑)。
まだ続きがあるんです。ハーレーショップの担当者は思い出したようにこう続けました。
「あ、でも8月頃になりますけどいいですか?その頃は、2014年モデルがちょうど公表されますけど。どうしますか?」
:普通ではこんなやりとり、許されませんよね(笑)。
そりゃないよ、なんて思いつつ次のモデルがもっといい物だったら、なんてことも頭をよぎりましたがこの2013年モデルのBreakout CVOが気に入っていたんでしょうね。断りはしませんでした。
:結局、注文してから1年が過ぎて納車の頃には翌年の新モデルが出ている、ってことですよね。
いやぁ待たされましたよ。まぁ、これもアメリカってことにしてるんですけどね。
:V-MAXもありますが、実際ハーレーとの違いはどこにあると感じていますか?
どちらも好きなんですよ。でも強いて言えばハーレーにはある種の独特の乗ってみなきゃわからないフィーリングがあります。
V-MAXに乗っていたときから考えて、大きく違っていることが一つだけあります。
それはハーレーに乗っている人は本当に様々で、いろんな仲間とのつながりが僕の人生を豊かにしてくれたんです。
加えて、ハーレーを所有することによって、急がない生き方を教わったと思います。急いで乗れるものでもないですしね。
:ハーレーは馬力がどうこう言わないメーカーですし、スペックよりも乗り手の実際のフィーリングを重要視しているんでしょうね。
日々の生活、仕事などに追われいつの間にか自分を忘れていたとしてもハーレーに乗り、仲間と走るうちに、時間を気にせず走れる自分がいる。
同じバイクであっても、ハーレーがどこか違うのはそう言う点なんじゃないかと思うんです。
こうして、クルマやバイク、バイクも国産も好きですし林道も好きだからこそそれぞれの良さが際立っていると感じられるんだと思います。
:このガレージでは普段どのように過ごされているんですか?
世の中には豪華絢爛なガレージもたくさんあります。いいですよね。でも僕のはスチールガレージ。
内装も自分でホームセンターに通い詰めてやっと作ったものだし、決して豪華とは言えません。でもこうして楽しめる空間があることで満たされるんですよ。
このガレージでは、時間を見つけてはバイクをいじり、好きな音楽を聴き、そして仲間と集います。
目的はただ楽しむこと、それだけで幸せな時間を過ごすことができます。
:おすすめのツーリングスポットはありますか?
「道の駅『キララ多伎』から出雲大社までのくにびき海岸道路ですね。この海岸線のルートが最高です。」
:出雲でのお食事はどうされていますか?
出雲そば羽根屋によく行っています。その近所には荒木屋と言う有名なお店もあってどちらも美味しいですよ。
コンピューター関連の会社に勤務するKiichiroさんのガレージライフ。夜な夜な飲みある平凡な日々から抜け出すようにアメ車を手に入れるところから、現在のガレージライフにたどり着くまでを語っていただきました。
アメ車、というカテゴリーがあるくらいにアメリカのクルマやバイクはインパクトがあります。
そして、私たち日本人にとってアメリカのガレージ文化は憧れの対象としてあるんじゃないでしょうか。
広いガレージに、大切にしているクルマやバイクがあってそこで工具を握って黙々と作業する。そんなイメージがきっとあるはずです。
アメリカという国はDIYが浸透していて、築100年の家があちこちにあるのですが壊れたら自分で修理するというのが一般的です。
クルマやバイクも同様に、自分でできる範囲のメンテナンスや修理も自ら行うことが多く工具一式揃っていることは珍しくありません。
Kiichiroさんもガレージの内装はDIYで手がけていました。自分の手が加わることでかけがえのないストーリが生まれます。
欲しいものが見つかるまで探し続ける。時間をかけていろんな障壁を解決しながらやっと手に入れた充実感は何物にも変え難い喜びがあります。
ガレージは無理、と最初から諦めてしまっては手に入るものそりゃ無理になってします。
でも「きっとある」と信じて探し続ける。そうしている間に欲しいものを手に入れる手段やアイデアも浮かんでくるはず。そう思えるガレージストーリーでした。
あわせて読みたいMotorcycle Diary
もしかしたら、私のような庶民には到底届かない夢のまた夢なのでしょうか?
きっとそんなことはありませんし、誰でもきっと叶えられる夢だと信じたいです。
この夢の『バイクガレージ』を先に叶えた先人たちがきっといるはずです。しかも近所に。
そんな思いから、ご近所のガレージを探してどうやって手に入れたのか聞いてやろう、というのがこのコーナーの趣旨です。
通りすがりに知り合った人や、「あの人の家にはバイクガレージがあるよ」という噂を聞きつけて紹介してもらってお邪魔したりして取材してみようと思います。
まず最初は、Motchy(モッチー)さんのガレージです。シャッターの向こうにはどんなガレージライフがあるのでしょうか。いろいろ聞いてきました。
:驚きました。まさかアメリカのガソリン屋さん『Phillips 66』の看板でお出迎えとは。平家の作り、この庭の間の持たせ方、アメリカの住宅そのものですね。
今日は遠いところ遊びにきてくださりありがとうございます。
:ここにはいつからお住まいなんですか?
ここに来てから丸3年が経ちましたね。ここに家を建ててからは、毎週末が楽しみなんです。
:僕がここに住んでいても同じ気持ちだと思います。平日はどんなことをされているんですか?
僕は広島市内のど真ん中で住宅関係の営業のお仕事をさせてもらっています。
:ということは、この住宅もMotchyさんの企画ということですか?
はい、そうなんです。仕事柄、家の構造や間取りについては経験がありますし、これまでにたくさんの住宅を担当させていただきました。
仕事をすればするほど「自宅はこうしようかな、こうがいいかな、配線はこうだ」とかいろいろとアイデアが出てくるんです。
そうやって、この家も建てるずいぶん前から念入りに計画してきたんですよ。さっそくガレージにご案内しますね。
:ありがとうございます、じゃお言葉に甘えてさっそくお邪魔させていただきます。
シャッター開けますね。
:お、広い。ん、クルマ、でかい。バイクもゆったり停められて、ソファとテーブルまで。いろいろ気になるポイントがあるんですけど、まずはバイクに乗り始めたきっかから聞かせてもらっていいですか?
僕のバイクライフは20代からはじまりました。友人と何のバイクに乗るかで盛り上がって、当時YAMAHAのTWがかっこいいよね、ってなったんです。
(画像:Yahama TW / Wikipedia )
でもいろいろ見ているうちに、友人の勧めもあってドラッグスター250からバイクライフをスタートしました。
(画像:Yahama DragStar / Wikipedia )
:ドラスタシリーズは多くのライダーの記憶に刻まれるバイクですが、どうでしたか?
いいバイクでしたし、自分なりに楽しんでいたんですよ。でも、一人またひとりと仲間が次々にハーレーに乗り換えていき、ハーレーと横並びになると、自分もハーレーが欲しくなっちゃったんです。
だって、想像してみてくださいよ。まるで感染症のように僕の周りはみんなハーレーになっちゃって、僕一人ニーハンですよ?(笑)
:速度域は同じだと思いますが、ダメでしたか(笑)
やはりあのハーレーの鼓動感はハーレーにしかないのかなって。ドラスタも大好きなんですけど、ハーレーはアメリカンバイクのアイコンとしても存在感ありますし、乗りたかったんです。
:それが、このダイナというわけですね。
もう一生乗るつもりで、このバイクにしたんです。
:白いダイナは新鮮ですね。オールペイントですか?
白いダイナがあればいいなぁ、と思っていたんですけど純正モデルにはないじゃないですか。じゃペイントすればいいや、ってことで購入してすぐにペイントしました。
:他にも、いろいろ手が入っていますけど見せてもらっていいですか?
プライマリーカバーはスケルトンにして、右のダービーカバーは特注品の真鍮のエンブレムを付けています。
:このエンブレムは家紋のように見えますけど、何か由来があるんですか?
いまは結婚して子供が二人いるんですけど、結婚する前に、うちの奥さんとよくタンデムでツーリングにでかけていたんです。
二人の思い出も詰まったこのバイクに、なにか結婚の記念になるようなことはできないか考えたんです。
そして、一つの家族を築いてく証として家紋を施すことを思いついたんですよ。
:バイクにお二人の記念を刻むと、この先もずっと大切にできそうでいいですね。家族もバイクも。このエンブレムはどうやって作ったんですか?
あらゆる情報を調べ上げたんですけど、そもそもそんなことをやっている人が当時は他にいなかったのか全然情報がなかったんです。
で、問い合わせたり調べたりしているうちに、これはバイクカスタムショップの範疇ではないということがわかったんです。
そこで鉄の加工業者を探す方向にシフトしたんです。そしてようやくある田舎で特殊な仕事に勤しむ職人にたどり着いんです。
:どんな方でしたか?
それが聞いて驚きましたよ。後でしったんですけが、その職人の方は実は宇宙産業とか研究機関からの仕事を引き受けている凄腕職人だったんです。
この家紋エンブレムも、一見一つの塊に見えるんですけど、実は複数の部品が合体してこうなっています。
:まるで、家族と同じですね。
:なんだか、アットホームなガレージで落ち着きますね。
そう言っていただけると嬉しいです。こうして子供も一緒にいられる空間にしたかったし、みんなが楽しいのが一番だなって。
:ガレージとリビングで自由に行き来できると便利ですし、きっと家族の垣根もなくみんなの場所として存在しているのがよくわかります。
リビングからガレージに直接アクセスできる構造は、当初から外せないレイアウトでした。ガレージを閉めたまま出入りできるのは熱効率もいいですしね。
:気になるアイテムがいろいろあります。例えば、このAMF時代のハーレータンク。左だけですが、右側はどこかにあるんですか?
これはですね、これは友人からの贈り物なんですよ。右半分は友人がもっていて、左側を僕にプレゼントしてくれました。
(※ハーレーは過去にAMFという組織に買収されその後、株を買い戻し今のハーレーがある。AMF時代のハーレーにはハーレーとは別組織だったAMFのロゴが入っている。)
:バイクを通じた仲間って、いいですよね。
:ご家族は、このガレージハウスについてどう感じていらっしゃりますか?
どう?(Motchyさんが奥様にお尋ね中)
奥様:仕事を頑張っているのも彼ですから。好きなようにさせてあげたかったんです。生活区域は便利な動線になるようになっていますし、私もこの家が気に入っていて楽しく生活させてもらっていますよ。
:このコーナーは、これからガレージライフを送りたい方が読まれているんですけど、実際のガレージでの過ごし方について教えていただけますか?
ガレージの一番の機能は、クルマとバイクが屋内で保管できるということなんですけど、大事にしている乗り物を見ながらソファに座ってくつろいでいるだけでも正直楽しいです。
一人でくつろぐのもいいですが、でもやっぱり家族と過ごしているのが一番ですね。友人や近所の方と過ごせる時間も大切にしています。
だからこそ、遊べる庭の空間もほしかったんです。
:晴れた日には、みんなで集まって外で食事をするのも楽しそうですね。
BBQもしますし、夏には近所の子供たちもいっしょにプールで遊んでもらったりもします。
:庭にバスケットゴールがあるところも、アメリカの風景を思い出します。
これ、あるといいんですよ。やりますか?
:お誘いありがとうございます。遊びたいところなんですけど、まだ仕事終わっていないので(笑)。ところで、音楽が聞こえてくるんですけど、どこからですか?
これなんですよ。Ultimate Ears っていうポータブルスピーカーです。これ、なんと防水なんですよ。外で過ごすことも多いですし、夏場はプールもだすので防水スピーカーを選びました。
:いろんなアイテムにも、ちょっとした遊びの形跡がありますがこれもご自身で?
はい。ついついなんでも自分でやってしまうんです。スプレー拭いてみようかなとか、ここにあのステッカー貼ってみようかな、とか。
:その他、ご自身で仕上げたものは何かありますか?
あ、そうそう。いま、ガレージ作ってるんですよ。
:え、まだ要りますか?(笑)
ちょっとバイク置いたり、他のちょっとした物入れとしてあったらいいじゃないですか(笑)。
:Yamaha XTZ125。小型のオフ車が必要だという主張に、私も賛成です。
先日、この棚を作りました。
:自分で作り始めると、次から次へとアイデアが出てきて止まらないですよね。
:せっかくなので、普段走りに行くような場所だったり、おすすめのツーリングスポットを教えていただきたいのですが、どこかいいところありますか?
だったら、ここ行ったことありますか?
仲間と走りに行くときにはおきまりツーリングコースなんですよ。信号も少ない道で、気持ちよく走ってここに立ち寄ります。ステーキが有名なんですよ。
広島でアメリカンダイナーを楽しめる店って、少ないのでダイナーの雰囲気が好きな人には特におすすめです。
:ご職業としても家を建てることに精通されていて、なによりガレージハウスでの生活を満喫されている姿も垣間見れて今日は楽しかったです。ありがとうございました。最後に聞いてみたいんですけど、今後のガレージライフはどんなものを描かれているんですか?
これまでと同じように、少しずつ好きなものを集めて、好きな仲間と走って、家族との貴重な時間を過ごす。これにつきますかね。あ、そうそう。実は今考えていることがあるんですよ。
:え、何ですか?
実は、もうひとつ家を建てることです。家丸ごと全部ガレージの家なんですけね。
:恐れ入りました(笑)。やっぱり、夢がないと。ぜひ叶えてください。
『自分でできることは、全部やる』ことをモットーに庭先の看板のフレーム作りから照明取り付け、配線、小物アレンジ、そして裏庭に存在する秘密のガレージすら自分で作っている姿は、楽しげでした。
ガレージが欲しいと思ってもなかなか叶わないのですが、ご自身のタイミングや経験を上手に活かしたケースはこれから新築を検討する人にっては参考になります。
「ガレージ、欲しいなぁ」と誰もが願うのですが、場所の問題が常につきまといます。
家を建ててからガレージが欲しいと思っても、後付けがなかなか難しかったり、中古物件でガレージ付きというものあれば超ラッキーですがそう簡単にあるものでもありません。
賃貸のガレージハウスも選択肢になりますが、予約待ちなど入居したいタイミングと合わないことがほとんどです。
もしもあなたが新築を計画していれば、ガレージを最初の設計に入れてみてはどうでしょうか。クルマ、バイクから逆算できる家づくりって、本当に憧れますよね。
あわせて読みたいMotorcycle Diary