モーターサイクルダイヤリー

STAY RIDER ロゴ製作の記録

2022.1.8
Yuuki Koshiyama

STAY RIDERのロゴ作り

もともとは、Online Rider’s Cafe GOOD SPEED というタイトルからスタートしました。『バイクを、そしてバイクの旅をもっと自由に語れる場所』にしたいという思いからです。

ただ、みんなに覚えてもらうにはやはり短くてわかりやすい名前がいいだろう、ということで思いついたのが『STAY RIDER』です。

この頃、これからはじまるサイト作りにおいて将来的に提供したいサービスや製品ロゴも一緒にいくつも作っていました。

このロゴは、そのうちの一つでした。GOOD SPEEDとしてやろうと思っていたのに、サブで作ったこのロゴの方が印象的だったのと、実は『STAY RIDER』はこの企画が始まるずいぶん前に、別案件でのスローガン候補に上がっていたものの、不採用に終わったのを今になって引っ張ってきた、という裏話があります。

STAY RIDERに込められた意味について

バイクに関するメディアサイトを作ろうと思ったのは、今から三年前の2019年です。実際にサイトづくりに着手したのは一年前ですが、構想に2年間ほどかけています。

もっと言えば、私がバイクに乗り始めた10代まで遡ります。

バイクとのファーストコンタクト

バイクに初めて触れたのは、中学生の時に近所に転がっていた、というより盗まれて乗り捨てられたであろう原チャリ(スクーター)でした。

鍵穴にマイナスドライバーが差し込まれたような痕跡があり、「ここにハサミの歯を入れて回せばかかるんじゃね?」

なんてことを言いながら、セルを回してみたり、キックしてみたりいろいろやったのですがその時はかからずじまいに終わりました。

今考えれば、盗難車に触れない方がよかったなと思います。が、中学生にとっては「こいつがあればもっと遠くに行ける」とロマンを描いていました。

そして、高校生になった時についにチャンスが訪れます。

バイク初走行の鮮明な記憶

近所のおばちゃんが長らく乗っていないHONDA シャリーがあるということで訪問しにいきました。「これ、エンジンかかったら乗っていいよ!」とおばちゃん。

当然免許はないのですが、ゆるい時代だったことに加えて「あたりは田んぼだし、誰にも迷惑はかからないだろう」という口実で必死でエンジンをかけました。

キックで何度も何度も、エンジンがかかるまで踏んで踏んでスロットルを握って離しませんでした。

エンジンがかかった時の高揚感は、走り出した次の瞬間に得たさらに上のエクスタシーで忘れ去られしまいました。それはもう最高という言葉以上の感覚です。

バイクライフのはじまり

これほどまでに自由を感じたことは後にも先にもこの時だけだったかもしれません。

ひたすら田んぼの畦道を走り、舗装されてない路面の凹凸をボロボロになったシャリーのカゴがすべて拾いあげて暴れている光景を今でも鮮明に覚えています。

この時に『バイクは人の自由な精神を刺激する』ことを知り、バイクに乗ることを夢みるようになります。

そして、大学に進学すると幸運なことに、通学がバスかバイクかに限られた学校でした。敷地の関係でクルマでの通学が禁止され、替わりにバイクでの通学が許可されていました。

バイクは危険だと親からは常に反対され続けていたのですが、校則を理由についにバイクライフをスタートすることが叶ったのでした。

「最近の大学生は勉強しない」大人たちからそう言われてもおかしくないくらいに、雨の日も雪の日もバイクに乗って過ごしていました。

当時は九州で学生生活をしていたので、モーターサイクリストにはとても恵まれた環境でした。大分県別府市に住んでいたのですが、大学での授業と授業の間に余裕があると、阿蘇まで走りに行く、ということもザラです。

そんなある日、国道10号線の海岸一帯を夕日が染める時、ふとこう願ったことがあります。「日本中あちこちバイクで走り回って毎日くらせる仕事がしたい。」

でも次の瞬間には「ないよね、そんな仕事。」とつぶやいていました。

就職氷河期の真っ只中を生きていた学生には、現実とのギャップを埋めわわせる術はありませんでした。

そうして、社会に足並みをそろえるかのように、なりたいものにはなれず、やりたいこともできない日々を7年過ごしました。

ライダーであることを忘れたことは一度もない

この空白の時間で、覚えていることも少ないのですが、この期間に味わった後悔がたった一つだけあります。

「バイクを捨てた」ことです。

乗らなくなってしまったことを理由に、日銭の足しにと愛車を手放してしまいました。バイクのない生活が、いかにつまらない人生にしていたのかと気づいたのは後になってからです。

それからは、バイクを買う資金を貯める余裕もなく、惰性的な毎日を送っていました。それでも「いつかは」と夢を見ていたのでしょうか。なぜかヘルメットだけは捨てずにとってありました。

時が経ち、ある時服を新調しようと出かけた先で、手に取ったのが「ライダースジャケット」でした。

ライダーにとって勝手のいい裁断になったレザージャケット。このジャケットの存在がより一層ライダーだった自分を目覚めさせました。そしてこう思いました。

「今はバイクは買えない。でもいつかのために大型二輪免許はとっておこう。」

捨てずにとっておいたヘルメットが、ここで役に立つとは。

思い立ったら吉日、すぐに教習所に申し込みをして仕事合間にサクッと限定解除をしました。これで、いつでもどんなバイクでも乗れる権利を得ました。

教習車のCB750がライダーのアイデンティティを助長してくれたおかげで、

「少しでもバイクが身近になる仕事を選ぼう」

そして気がついたら、輸入車を扱う会社で仕事をしていました。でも問題が一つ。バイクを買える資金どころか、結婚もして子供も産まれてバイクに乗るなんてことはタブーとされていました。

でも、バイクを扱う会社でバイクに乗らないわけにはいかないので一度だけレンタルで乗ることにしたのです。

Harley Davidson 883、通称パパサン 。1回のレンタルバイクに乗るためだけにグローブとブーツを揃えました。

不思議なことに、ライディングギアが揃ってくると忘れていたなんとも言えない感情が呼び戻されてくるようでした。

この感情こそ、ライダーの集団意識に直結している”何か”です。ライダー同士はすぐに打ち解けることができる。それはたとえ言葉の通じない外国人であっても変わりません。

そうやってバイクを通じて得てきた人と人との繋がりが、今ではなによりの財産となっています。

ライダーでありつづけること、そして輝いていてほしい

バイクに乗っていようが乗っていまいが、バイクに乗ったことがあろうがなかろうが、潜在意識の中にライダーとしてのアイデンティティがあれば、それはもう誰がなんと言おうが、あなたはライダーです。

どうかいつまでも自由を愛するライダーでいてください。自分らしさをもって輝き続けてほしい。その願いが、このSTAY RIDER のロゴには詰まっています。

赤色はライダーに流れるアイデンティティのブラッド(血液)カラー、STAY RIDERのメッセージの下には、バイクを捨ててもいつかのためになぜか大切に保管していたヘルメットを。頭部の白はクリアなマインドを、周囲の星々は輝くライダーたちで織りなす人の輪を描きました。

『Go Mild & Stay Gold』:歩みは遅くてもいい、進み続けよう、そして輝き続けよう。

そんな意味のスローガンを加えています。

 

あなたに、そして全てのライダーにたくさんの素晴らしい出会いがありますように。

 

STAY RIDER

Yuuki Koshiyama

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