バイクが手に入ると、今度は「バイクガレージがあるといいなぁ」と淡い夢を見始めるのがライダーの性です。
事実として、ガレージがあると天気が悪い日やみんなが寝静まった夜間でもメンテナンスができたりと自由にバイクと向き合えるが最高です。
とはいえ、首都圏などになると「ガレージを持つのは夢のまた夢」という言葉を仲間からもよく聞きます。中には、ガレージハウスを数名で借りている人もいますが、都合のいい場所にいい物件はだいたい満室で見つけるのも一苦労です。
ガレージは夢の空間であると同時に、盗難防止アイテムとしても有効です。泥棒がいない世の中になるのが先なのか、自分がガレージを持つのが先になるのでしょうか?
いずれにしても、いつかは欲しいガレージですから今のうちにいろいろと知っておくこととで、あなたもいつかきっといいガレージを手にできると信じています。
小さなものから大きなもの、手頃なものから高額なものまで。いま日本で販売されているガレージ、とりわけ一般的に手が届きそうなメーカー5社をピックアップしてみました。一緒に物色していきましょう。
あなたがバイクガレージに求めることはなんでしょうか?世界観、盗難防止力、設置方法の難易度などなど、いろいろと気になるポイントがあると思います。
まずはどんなタイプがあるのか、知ることから始めていきましょう!
バイクガレージのタイプには大きく3つのタイプがあります。
それぞれ、どんなものか見てみましょう。
イナバ物置、タクボ物置、ヨド物置などの国内メーカーが製造している量産型のガレージをイメージしてもらえればわかりやすいと思います。
防犯対策や強度にも優れ、サイズも豊富に揃っているので一般向けにも選びやすい商品ラインナップです。
単なる物置としてでなく、『バイク専用』として製造された商品なので、それぞれの工夫やオプションも見ていると楽しいです。
もっとも簡易的なガレージで、テント仕様のガレージになります。防犯対策という点では金属素材の堅牢なスタンダードタイプには劣るものの、数万円程度で購入できる手軽さが魅力です。住宅街に住むライダーたちがよく愛用しているのを見かけます。バイクを雨から守ってやりたい、などの需要にはよくマッチします。
ライト型のバイクガレージ『DOPPELGANGER DCC330L-GY 』 >>
ガレージの世界観を重要視したい人は、こうしたオリジナル型のガレージがおすすめです。DIYで作るおしゃれなキットハウスもあるで、チャレンジしてみても楽しいと思います。
良さそうなガレージが見つかったら、仕様書をしっかりチェックしてみましょう。おさえておきたいポイントは、
大きくこの3つをチェックします。
何より大事なポイントです。確認するサイズは、2つ。一つ目は、設置する場所の敷地の寸法。二つ目は、ガレージの土台・基礎工事を含めた寸法です。
基礎工事が必要なガレージを選ぶ際にはしっかり寸法を測ってメーカーや工務店と事前に相談するとよいです。
高級バイクであればあるほど、盗難被害も多いため防犯対策としてしっかり機能してくれるのかも重要な項目になります。盗まれてもいいバイクは一つとして存在しないのですが、はやり住宅街やマンションなど、バイクが人目に晒されるのは不安なものです。目隠しになるだけでも十分盗難防止になりえます。各メーカーごとに、鍵の有無などセキュリティ強化のポイントについても解説があります。しっかり見ておきましょう。あとは予算とスペースと相談しながら理想のガレージを選びたいところです。
商品そのものの値段にプラスしてどんな費用がかかるのか、しっかり確認しておく必要があります。例えば、基礎工事が必要なガレージだと、商品とは別に基礎工事代、組み立て代など別途見積もりの項目も出てきます。
テント仕様のライト型ですら、風に飛ばされないように固定するために私の仲間はアンカーボルトをコンクリートに打ち込んでいました。コンクリートに穴を開ける工具とそこに打ち込むアンカーボルト、あるいは重石など。こうした付属品もしっかり予算に入れ込んでおきましょう。
スタンダード型のバイクガレージの設置方法には
の2つのタイプがあります。床付きタイプとは、ガレージ自体に床が付いているもので、土間タイプはガレージの床が無くてコンクリートの上に設置するものになります。
床付きタイプは特に基礎工事が必要ないので1日で設置することも可能です。簡単に設置できるため自分で組み立ててしまう人もいます。ただし床付きタイプの注意点があり、床耐積重と土台ブロックの高さに気をつける必要があります。
床耐積重の数値以内にバイクの重量が収まればそれでよいか、というとまだ懸念が残ります。実際にバイクの重さを支えているのは前輪と後輪、そしてサイドスタンドです。センタースタンドがある場合には、センタースタンドの足2本と後輪になります。
特に重量のあるバイクを保管する場合には、メーカーや販売店に保管するバイクの大きさや重量など含めたすり合わせの相談をしておきましょう。
次に土台ブロックの高さがなぜ重要かというと、その高さ分のスロープが必要になるからです。スロープの上でバイクを出し入れする自分のスペースはしっかりあるか、自分の力量も含めて検討しておきましょう。
メリットとしては、簡単に設置できるため、簡単に移動することも撤去することも可能です。諸事情によってガレージを移動、撤去しなければいけなくなったときも、作業は比較的容易になります。
土間タイプを選んで、土の上にそのまま設置すれば費用は安くおさまりますが、湿気が上がってくることを考えるとおすすめではありません。土から湿気があがってくるため、長く放置している場合にはサビなどの害が気になります。
そのため、一般的にはコンクリートを打ち付ける基礎工事が必要になってきます。工事費用は設置環境や面積、また工務店によって見積もり費用は異なります。
コンクリートを打つことで床耐積重の心配がなくなったり、土台ブロックの高さの心配が無くなるため、バイクをガレージからの出し入れは断然スムーズになります。
固定資産税は家屋であれば課税の対象となり、定着性という点で課税の条件が決まってきます。その定着性という観点で土間タイプのガレージは地面に固定するので課税の対象になる場合がありますが、床付きタイプであればただ置いているだけなので定着性は無いと判断されるようです。
このバイクガレージと固定資産税に関しては各自治体によって違いがあるようなので、直接自治体に問い合わせ確認しましょう。
バイクガレージには国内メーカーだけではなく多くの海外メーカーもあり、それぞれの特徴や使いやすさが異なっています。選択肢が多いことで希望にあったバイクガレージを見つけやすくなりますが、どのメーカーにしようか迷ってしまうこともよくあります。
そこで、おすすめの定番メーカーを5つ紹介しますので、迷った時にはまずこれらのメーカーから選んで見積もりを取ることからはじめてみましょう。
「100人乗っても大丈夫!」のCMで有名なイナバ物置のバイクガレージです。土間タイプが20サイズ、床付きタイプが7サイズと、豊富な種類が揃っています。
デイトナはバイクのパーツやメンテナンス商品を販売する知名度の高い会社の一つです。「誰でも手が届くガレージライフを提供できないか?」という思いから、バイクガレージジャンルに参入しています。こうしたデイトナのコンセプトからも、ライダーから支持を得ています。
株式会社田窪工業所が提供する「バイクシャッターマン」。防犯対策に考慮した作り、耐食性に優れているサビに強い塗装、バイクに適した床板など物置メーカーとしての強いこだわりを感じられる作りになっているのが魅力です。
SHELLOは「船が港に帰るように、バイクが帰るガレージが欲しい」というコンセプトのガレージです。
また、社長自身のバイク盗難被害の経験から生まれたガレージということもあり防犯力は高い作りになっていて、なんと4重ロックで防犯性に優れています。
イギリス製の耐火性にも優れたおしゃれなバイクガレージ。どんな家にも馴染みやすくライフスタイルを感じられるデザインで空間を楽しめるコンセプトになっています。ガルバリウム鋼板素材という強い素材でありながらも、鎧壁にしてあることでクラシックな木造を思わせる暖かな表情も魅力です。
レンタルボックスで有名な全国ネットの倉庫会社、加瀬倉庫さんがなんとバイクガレージとしての倉庫レンタルもやってくれています。
スロープだけでなく、倉庫内の棚やフックも充実しています。盗難防止面ももちろん強化されているので安心のレンタル倉庫です。近所にあればラッキーです。
迷ってしまう1番のネックはやはり予算との兼ね合いですよね。でも、せっかく予算を立てて倉庫を用意するなら、やっぱり世界観を大事にしたくないですか?本音としては予算的にもテント式のライト型バイクガレージがおすすめですが、やっぱり夢は抱き続けたいので今回は理想重視でチョイスしてみました。
どらちもバイク乗りの目線で作られている、というの味噌です。特にSHELLOの開発は、自分のバイクを盗まれたことがきっかけでできた製品で、盗まれた経験のある人が自分で使いたいガレージを使ったわけですから共感ポイントが高くなります。
それでもやっぱり予算を重視して、まずは安全にバイクを保管する目的を果たせるのは加瀬倉庫さんではないでしょうか。先ほど紹介した、個別倉庫以外にも屋外ライン型スペースや、さらに屋内共同型スペースといったさらにリーズナブルなプランまであるのが特徴です。
バイクガレージ需要にリーズナブルな形で、ライダー目線でしっかり提案してくれているのが嬉しいですよね。
自分のガレージがあったら最高だろうなぁ。憧れちゃいますよね。でも、ちょっとしたガレージアイテムがあるだけでその夢がもう少し近づくんじゃないかと思っています。
ガレージライフに似合うアイテムをいくつかピックアップしてみました。あなたが欲しいアイテムは何ですか?
まずはガレージライフの定番アイテムから紹介します。これはガレージライフの第一歩目としてぜひ持っておきたいアイテムです。
バイクを整備するための工具や洗車用のケミカルなどを置いたり、便利なワゴンです。金属素材の工具や液体のケミカルを乗せると結構重くなるのですが、車輪が付いているので移動が楽です。この佇まいだけでかっこいいのでもやは家具としても使いたいです。
KTC ツールワゴン SKX2704ST3このアイコニックな可愛い目がトレードマークの『MOON EYE』のバケツ。このバケツの何が便利って、洗車から椅子さらには収納アイテムとしてまで重宝します。
MOON バケツ (2 ガロン) イエローレンチ、ドライバーなどメンテナンスツールの収納場所として、壁面を有効活用できるアイテムを紹介します。
最小限のツール収納用にTONEからもこんなアイテムもあります。
TONE ツールホルダー SHT8机があって、その目の前の壁にこうしたツール収納があると部品を取り出しての作業が捗ります。また壁に並べられると一覧できるので工具選びが非常に楽になります。バイク屋さんの作業スペースはこうした壁収納が必ずあります。かっこいいですよね。
ヘルメットって、なぜか何個も欲しくなってしまいますよね。私はすでに4つありますが、どういうことなんでしょうかね。その日の気分や乗るバイクによって、それに合うヘルメットを使いたくなるものです。命を守ってくれるヘルメットは大切に保管したいですが意外と場所をとってしまい収納スペースに困るギアです。
そこで、ヘルメットハンガーのように壁のデッドスペースを使えば、ガレージのオブジェにもなりカッコよく保管することができます。
ガレージを一味変えてくれる装飾アイテム。必要ではないけれど、ムードを演出するためにはやはり必要と言えるアイテムを集めてみました。今回はアメリカテイストのものをピックアップしてみました。
バイクを見ながら仲間と談笑できるのもガレージライフの1シーン。こうしたカウンターチェアがあるとムードもでてきます。
一生のバイクライフで、ルート66のヒストリカルロードを走る日はあるのでしょうか?きっとないと思いつつも、どこか心に留めておきたい魅惑のツーリングロードです。
これ昔のガソリン給油機、と思いきやCDラックです。なかなか思い切った商品ですが、手頃な価格で入手できます。サイズは横24cm×奥行き19cm×高さ86cmで意外とコンパクトな作りですね。
なぜか欧米のナンバープレートってカッコよく見えてしまう、なんでなんでしょうね。これはカリフォルニアのナンバープレート。オリジナルで文字を打てるサービスもあるのでプレゼントにも喜ばれそうです。
カリフォルニア州 USEDナンバープレート(1987〜1992年デザイン)
いろいろと雑貨アイテムをピックアップしましたが、私が最初に買ったのはKTCの工具セットでした。
KTC 9.5sq. 51点 工具セット SK35124XBKMC
KTCを使うまではホームセンターの安い工具を長年使ってきたのですが、KTCを使い始めてわかったのは「最初からこれにしておけばよかった」と思えるほどにネジやボルトにピタッとフィットします。
たくさんのネジをダメにしてきたのは自分の腕の問題もありますが、工具の品質も大きく影響していたなと反省すらしました。
車載工具セットほどのコンパクトなツールセットもあるので、メンテナンスを自分でするようになったら優良メーカーの工具があるとともて心強いです。
KTC モトクラブシリーズ ライダーズメンテナンスツールセット
広大な知識と有り余る予算があればどれほど素敵なことでしょうか。今回この記事を書きながらつい私も夢をみてしまいました。
かつて首都圏で生活していた時には、ガレージハウスが勤め先の事務所だったこともありかなり満喫していました。バイクで通勤して、故障やメンテナンス、カスタムまで仕事の合間や帰り際にやって帰る。そんなリッチなバイクライフを送っていたこともあります。
でも住まいは賃貸アパートで、バイク専用の駐車場はなくいつもバイクセンターの買取のチラシが貼られるほど無防備なセキュリティーでした。
だから、と言ってはなんですが盗まれても一生の心の傷にならないような、リーズナブルなバイクにばかり乗ってきました。どんな安いバイクでも、気持ちはMV AGUSTAのSuper Veloceを所有しているのと同じですが(笑)。
どんなバイクも自分が選んだバイクですから、きっと大事な一台のはず。だからこそバイクガレージを購入できる予算さえあれば欲しくなるのがバイクガレージです。そんな時にこの記事が少しでも役にたってくれたら、嬉しいです。
ガレージが手に入るまでは、レンタル倉庫が一番おすすめです。結構便利に使えますよ。奥さんにバレないようにするための場所として、バイクとバイクギア一式保管しているという話も聞いたことがあります。理想のガレージライフをしっかりと楽しんでほしいと思います。