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バイク乗りのインカム選び!ビーコム派?セナ派?それとも?

2024.1.16
Yuuki Koshiyama

友達とのツーリング時に、会話を楽しみながら走ることが出来るバイク専用の『インカム』。最近ではだいぶ普及してきて、珍しくなくなりました。

日本ではB+COMとSENAの二つのブランドが人気です。皆さんはどっち派ですか?バイクのインカム選びをする上で、まずはインカムがどのようなものなのか?そしてどような便利な使い方があるのか?そしてあなたのツーリングスタイルに必要な機能とは?

B+COMとSENA、それぞれのインカムの特徴がわかればどっちがいいのか答えが見えてきます。

バイクインカムとは?

インカムとは、「インターコミュニケーション」(相互通信式構内電話)の略称で、ヘッドセットを使用したハンズフリーの“同時双方向通信装置”のことを言います。

“同時双方向通信”と言われても、わかりづらいですよね。普段の会話のように同時に話が出来る、ということです。

放送局や劇場など、移動するスタッフに一斉通信が必要な現場で使用されていた技術が、現在ではバイク用に転用されることでバイク専用のアイテムが続々と登場しました。

バイク用インカムは、走行中であることを想定して操作が簡単になっていたり、防水加工がされていたりと、バイクで使いやすいように改良されているので、初めての方でも簡単に使用する事が出来ます。

バイクツーリングにインカムがあってよかった!と思える理由

ひと昔のライダーにはインカムというものがなく、その代わりにハンドサインでコミュニケーションをとってきました。

ハンドサインでやってきた身としては、「インカムなんていらない」と思っていたのですが使ってみるといろいろ便利でした。そしていつのまにかフル活用しています。

特によかった!と感じているインカムのメリットをあげてみますね。

ツーリングメンバーとの意思疎通ができるってとっても便利

仲間とのツーリング時に、信号で分断されてしまったことがないでしょうか?バイク初心者がベテラン組のツーリングで逸れてしまった時には不安になると思います。

もしインカムがあれば、その場でやりとりできるのでどこに仲間がいるのか、どこで合流するのかなど走行中に擦り合わせることができます。

また「トイレに行きたい」「スタンドに寄りたい」などの意思疎通も、信号待ち時に大声で話さなくていいのでスマートにやりとりができます。

【スマートフォンとの連携が出来て便利で楽しい

機種によっては、スマートフォンと連携することが出来ます。この機能が活躍するのが、ナビを使っている時です。ナビの音声案内を聞けるので、曲がるポイントを見逃すことがありません。

その他、スマートフォンに入れた音楽を聴くことも可能です。ただし、ライダーにとって音の情報は非常に重要です。音楽に集中しすぎないことにも注意が必要です。

【リアルタイムに感動を伝えられて楽しい!

「この景色最高だね!」とリアルタイムに感動を共有できるのもインカムのいいところの一つです。

複数人のグループトークを搭載している機種もあり、仲間内とのツーリングや、タンデムツーリングにはぜひ欲しい機能でもあります。

私はこの機能を使って、仕事の仲間との打ち合わせのフィールドをツーリングにすること多くありました。バイクで走りながらの打ち合わせは結構はかどります。無駄な会議やマンネリ化したミーティングに飽き飽きしている方には、おすすめです。

ライダーにオススメのインカム!ビーコムかセナか!?どっちがいい?

現在のバイクインカム市場は日本製のB+COM(ビーコム)と、韓国製のSENA(セナ)が代表的なインカムブランドとして知られるようになりました。

はじめてのインカム選びの場合には特に悩むと思うので、まずは二つの商品の特徴をそれぞれ見てみましょう。

B+COM(ビーコム)の特徴とスペック

SYGN HOUSE 公式Amazonストア

ハイエンドモデル『B+COM SB6XR

  • 価格:44,000円(税込)
  • 通話可能範囲:約100〜500m
  • バッテリー持続時間:22〜24時間
  • 通話可能人数:6人
  • 他社インカム接続:可(ユニバーサル通話機能)
  • 公式Amazonストア:B+COM SB6XR

前衛モデルSB6Xからさらに改善がされ、期待のハイエンドモデルです。バッテリーの稼働時間が飛躍的に伸びて1日安心して使えるようになっています。また音質もトップレベル。長距離ツーリングを好むライダーにおすすめです。B+COMの機能がフルに楽しめる間違いのない機種になっています。

プレミアムスタンダードモデル『B+COM ONE』 

  • 価格:¥34,980(税込)
  • 通話可能範囲:約100〜500m
  • バッテリー持続時間:12〜14時間
  • 通話可能人数:6人
  • 他社インカム接続:可(ユニバーサル通話機能)
  • 公式Amazonストア:B+COM ONE

正直、これだけ揃っていれば十分です。仲間との接続もできて、音楽もナビ案内も聞けて、さらにハンズフリーの機能もついている贅沢なスタンダードモデル。

ベーシックモデル『B+COM TALK

  • 価格:¥19,800(税込)
  • 通話可能範囲:約100〜500m
  • バッテリー持続時間:11〜12時間
  • 通話可能人数:6人
  • 他社インカム接続:可(ユニバーサル通話機能)
  • 公式Amazonストア:B+COM TALK

上位の2モデルとの大きな違いとしては、B+LINKという最大6人までいっきに接続できる機能がないことです。B+LINKがないことのもう一つのデメリットは、圏外になってからの自動再接続機能が使えないことです。接続が途切れたら都度接続の操作が必要になります。

ソロモデル『B+COM PLAY

SYGN HOUSE 公式Amazonストア
  • 価格:¥12,980(税込)
  • バッテリー持続時間:12時間
  • 通話可能人数:0人
  • 他社インカム接続:不可
  • 公式Amazonストア:B+COM PLAY

他のライダーとの接続はできないモデルですが、ハンズフリー通話、音楽再生ができるのでソロツーリングライダーにとって必要なものが揃っています。

ビーコムのペアリング機能『B+LINK』が超ラク

「B+LINK」というシステムを搭載した機種なら、あっという間に仲間同士で接続できるのが嬉しいポイントです。この機能がある前は、仲間とペアリングするだけで結構時間をとられていました。一瞬で接続できて、距離が開きすぎて接続が切れてもまた圏内に入ると自動接続もしてくれます。

ビーコムとスマホをペアリングさせるには?

ビーコムと携帯電話のペアリングはBluetoothで行いますので、一般的なBluetooth機器のペアリング方法と同じで簡単です。ビーコム本体をペアリングモードにして、スマートフォンのブルトゥース設定画面でペアリングを行いましょう。

ビーコムの取り付けは簡単?

基本的にはそれほど難しいことはなく、簡単にヘルメットへの装着ができます。強力なテープで固定する方法と、ベースプレートを設置してそこに装着する方法があります。難しかったのは、内側に取り付けるスピーカー位置の調整でした。ヘルメットを被ったときに、ちょうど耳のところに来るように調整するために微調整を行う必要があります。

B+COMはSHOEI、Arai、KABUTOヘルメットを例に各ヘルメットごとに取り付け方ガイドを用意してくれています。

ビーコムの評判・口コミ

ビーコムは音質に関して特に良い評価が多いです。また、ヘルメットに着けた時に野暮ったくないスマートなデザインにも定評があります。また『日本製』ということで安心感の高いメーカーとしても選ばれています。

SB6XRの評判・口コミ

  • 接続時のB+LINKの一発接続が優れものです。一度繋げるとリンクが切れても近づけば自動で繫がります。
  • 通話音質と音量が劇的に向上
  • 会話してない時の雑音が無い。物凄くクリアでつながっていないのか相手に確認取ってしまうほど

B+COM ONEの評判・口コミ

  • インカムで会話しながらツーリングしましたが、明瞭に声が聞こえるので快適に会話できました。
  • バイクあんま乗らない彼女にプレゼントしました!そしたら冬でもバイクに乗る頻度が増えました!最高っす

B+TALKの評判・口コミ

  • 他のB+COMよりも少し小さく操作も難しくはありません
  • インカムで会話しながらツーリングしましたが、明瞭に声が聞こえるので快適に会話できました

B+PLAYの評判・口コミ

  • 電話も使用できるとあって、すごく良かった
  • 音質について。予想以上に音がよかったです。
  • 風切り音やエンジンの鼓動を邪魔せず、クリアで鮮明な音声を楽しめます

ビーコムのよくある不具合は?

接続不良などの現象がときどきあるようですが、Bluetoothやペアリングを何度か繰り返すと接続されます。また必要に応じてアップデート行うと問題解決に繋がります。

ビーコムのアップデート方法

ビーコムのアップデートには、パソコンが必要になりますが、一般的なパソコンの操作が出来る方ならそう難しいことはありません。公式サイトからアップデートプログラムをダウンロードして、パソコンとビーコム本体を接続してアップデートプログラムをインストールします。

SENA(セナ)の特徴・スペック

SENA SPIDER ST1

SENAは韓国企業の商品です。日本では先に紹介したB+COMとこのSENAのインカムがよく比較として取り上げられています。

SENAのインカムは、独自技術のMESHという通信システムが特徴の一つで、Bluetoothが順番に接続されていくのとは異なり、複数の端末が同時に接続される仕組み。SENAはこの接続の手間を解決してくれる商品として人気があります。

途中で抜けてしまっても、自動接続され、2km範囲で人制限なしで繋がれるOPEN MESH MODE、グループで最大24人に繋がれます。

SENAはラインナップが多く、迷ってしまうので今回はこのMESH機能が搭載される機種に絞って紹介してみます。

スタンダードモデル『SPIDER ST1

  • 価格:32,780円(税込)
  • バッテリー持続時間:12時間(MESH 通話)
  • 通話可能人数:24人(グループモード)
  • 他社インカム接続:可
  • 正規店ストア:SPIDER ST1

スタンダードモデルのSPIDER ST1は、SENAの独自通信技術MESHに特化した機種です。SENA同士のMESH通信専用機といってもいいでしょう。そのため基本Bluetoothでの接続ができないものになっています。が、B+COMからユニバーサルコールという機能で呼び出せば接続可能です。

Vlog向きのカメラ搭載インカム『50C QUANTUM

  • 価格:75,240円(税込)
  • バッテリー持続時間:12時間(MESH 通話)
  • 通話可能人数:24人(グループモード)
  • 他社インカム接続:可
  • 正規店ストア:50C QUANTUM

アクションカムが搭載さいたモデルです。ヘルメットにアクションカメラも、インカムも搭載すると結構重くなります。アクションカムとインカムがセットになっているという利点がこの50C QUANTUMにはあります。

お馴染みジョグダイヤル音質最高モデル『50S QUANTUM

  • 価格:50,820円(税込)
  • バッテリー持続時間:12時間(MESH 通話)
  • 通話可能人数:24人(グループモード)
  • 他社インカム接続:可
  • 正規店ストア:50S QUANTUM

音響にこだわり、なんとHarman Kardon(ハーマンカードン)のスピーカーが搭載されたモデルです。SENAのインカムではお馴染みで操作がしやすいと定評のあるジョグダイヤル式。

スリムな3ボタン式『50R QUANTUM

  • 価格:50,820円(税込)
  • バッテリー持続時間:8時間(MESH 通話)
  • 通話可能人数:24人(グループモード)
  • 他社インカム接続:可
  • 正規店ストア:50R QUANTUM

50Sとほぼ同じ機能です。スリムになっている分バッテリー容量が少なく連続通話時間が50Sよりもやや短めのスペックです。ジョグダイヤルではなくボタン式ですが、ヘルメットにすっきりおさめたい人向けです。

50Sと50Rの違いは?

50Sはジョグダイヤル式、50Rはボタン式。50Rがスリムなデザインになっています。搭載される機能はほぼ同じですが、バッテリーの持続時間が大きく異なります。

SENAはB+COMとの接続はできるの?

ここに挙げたSENAの製品は、Bluetooth接続にも対応しているのでB+COMとの接続が可能です。

SENAのインカムはラジオが聴ける

50シリーズには、なんとFMラジオチューナーが搭載されています。全国各地を旅して回る人には重宝する機能です。プレセット登録は10局までできます。

SENA(セナ)の取り付け方

クランプユニットと呼ばれる部品をヘルメットに設置します。クランプユニットにインカムを装着する形にになります。

SENA(セナ)の評判・口コミ

一昔前までは安価で性能はそれなりという評判だったSENAですが、インカムの接続性能を高めることで「繋がりにくさ」が解決されシェアを伸ばしています。海外製造について不安視するユーザーも居るようですが、メーカー保証と対応はしっかりしており安心して使用する事が出来るのも嬉しいポイントです。

SENA(セナ)のアップデート方法は?

例えば50シリーズでは、同梱されるWiFiケーブルを使ってアップデートを行います。設定を行いこのケーブルに繋いでおけばWiFiに自動的に接続した後に、ファームウェアが自動更新されるようになっています。

充電しながら使えるSENA製品

B+COMにない機能として、SENAは充電しながら使えるという点があります。

ビーコム、セナ、結局どっちがいい?インカム選びの答え

私はこれまでB+COMを使っていたので、SENAはまだ使用したことがありません。B+COMを選んだ理由としては、B+COMの商品ラインナップが絞られていて選びやすかったことが一つ大きなポイントです。

これまでSENAの印象は「結局どれを選べばいいのかわからない」というものでした。しかし、今回SENAの商品をじっくりリサーチしているうちに、SENAの商品力も見えてきました。

特に気になるのは50Cのカメラ付きのモデルです。GoProなどのアクションカムをヘルメットにつけることもあったのですがヘルメットが重くなるのが億劫でした。またアクションカムでなくとも、ドラレコとしても使えるように『ループ録画』機能もあります。

アクションカムとしては1時間40分の撮影が可能で、さらにSENAは充電しながら使えるというところも高く評価できます。

カメラを抜きにしても、50S50Rで悩みたいです。これらの機種でポイントが高いのは『Harman Kardon』が搭載されていること。音響好きは放っては置けない高音質スピーカーです。さらに『FMチューナー』搭載というポイント。これはソロツーリングを主にしているライダーには嬉しい機能ではないでしょうか。

ただ、安くはありません。もし予算ありきで仲間と通話を楽しめればそれでOK、という場合にはプレミアムスタンダードモデルのB+COM ONE、あるいは2〜3名の少人数ツーリングやタンデムがメインのライダーにはB+COM TALKで十分でしょう。

もしB+COM TALKであれば19,800円、2台でも39,600円。SENAのスタンダードモデル『SPIDER ST1』が1台で32,780円だと考えると、どうでしょうか?同じ3万円台で、2台揃ってしまう価格でB+COMはインカムを提供してくれています。

コスパ重視で機能やクオリティを高望みせず、でも安定した音質と品質が備わっている点では、B+COMという選択肢がぴったりです。

その他1万円台のインカムも複数ありますが、品質を保証してくれているこの2つのメーカーとはまだ少し距離がありそうです。

B+COMとSENAどちらも、バイクというジャンルで高品質のインカムを提供している会社です。あとは自分のバイクライフに合うかどうか、好みに合うかどうかと言う点で選んでみてください。

楽しいバイクライフを送ってもらえることを願っています。

Go Mild and Stay Gold, STAY RIDER!どうかいいバイク旅を。

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