こんな革ジャンの悩みを持っている方はとても多くいらっしゃいます。もしくは、ご自身でもメンテナンス方法を調べた方は、
このどちらを使えばいいのか迷っている方もいらっしゃると思います。
せっかく高価な革ジャンを買ったのに正しくメンテナンスや手入れができないと台無しになってしまいますし、当然そんな革ジャンではかっこ悪くてバイクに乗ることもできなくなってしまいます。
しかし、革ジャンの手入れは意外と難しく、やり方を間違えるとかえってダメージを与えてしまったり、カビの原因にもなるので注意が必要です。
そこで今回は、革ジャンの正しい手入れ方法を詳しくご紹介していきます。さらに、おすすめグッズや失敗しないための注意点もお伝えしていますので、ぜひ今回の記事で革ジャンの手入れ方法をマスターしておきましょう。
革ジャンを手にした理由は、
人それぞれ様々な思い入れがあるはずです。でも意外と見落としがちなのが、購入後のメンテナンスや手入れについてではないでしょうか。
革ジャンは高価なものも多いですが、長く愛用できる耐久性もあります。しかし、これは正しくメンテナンスをしていた場合に当てはまることです。メンテナンスや手入れをすることで何十年も愛用でき、経年変化により味わい深くなり、世界で1つだけの革ジャンを育てることができるのです。
一方で、メンテナンスをしなければカビが生えたり、革が傷んひび割れてしまし見るも無残な姿になってしまうことがあります。
おそらく、こんなことは言われなくてもご存知の方がほとんどではないでしょうか。でも時間がなかったり、面倒に感じてしまうので、なかなか始められないのかもしれませ。
でも安心していただきたいのは、革ジャンのメンテナンスや手入れは思いの外、頻度は少なくても大丈夫なのです。
まず、革ジャンの着用シーズンにおいては、着用後にブラシで表面のホコリを取る程度で十分です。もし汚れが付いた時は、水に濡らして固く絞ったタオルでふき取りましょう。
脱いだままハンガーにぶら下げてしまうのではなく、ほんの少し手入れをするだけでダメージが違ってきますし、ケア用品を使用する頻度も少なくて済みます。
革ジャンのメンテナンス・手入れに欠かすことができないのが防水剤です。バイクに乗って少し走れば、革ジャンは排気ガスなど油分を含んだ汚れや泥・雨などによる水汚れができてしまいますが、防水加工することでこうした汚れを防ぐことができるのです。
レザー用防水剤の種類には、スプレータイプとクリーム(オイル)タイプがあり、それぞれ特徴や使い方が異なりますが、新しい革ジャンを購入した時は防水スプレーが便利です。その後の手入れも楽になりますし、手間もかからないのでおすすめです。
クリームやオイルは手で塗り込む必要があり手間がかかりますが、スプレーよりも優れた効果がありますので、着用シーズンが終わり保管する前にじっくり時間をかけてメンテナンスをするときに利用するといいでしょう。
もしくは、ひどく乾燥してしまったり、今まで手入れを怠ってしまった場合には、一度クリームやオイルで革に栄養を与えるように補修してあげましょう。
防水スプレーには、フッ素系とシリコン系の2種類がありますが、革ジャンにはフッ素系の防水スプレーが適しています。
フッ素系 | シリコン系 |
繊維自体について撥水効果を発揮する | 表面全体をコーティングする膜ができる |
通気性あり | 通気性なし |
水、油分ともに撥水効果あり | 水は撥水するが油分は撥水効果ほぼ無し |
持続性が低い | 持続性が高い |
変色などの影響が少ない | 白濁や変色する場合がある |
上の表を見ていただいてもわかる通り、フッ素系の防水スプレーの方が通気性だったり、変色のリスクがすくないことからレザーに適していると言えます。また、撥水効果も考えると、ライダーにはフッ素系の防水スプレーが最適です。こうした効果は、レザーの繊維自体をコーティングすることができるからです。
一方で、シリコン系の防水スプレーの場合、噴霧した場所の表面を覆うような仕組みとなっているため、レザーの繊維を守りにくく、通気性も悪く変色したりするリスクが高くなるため不向きです。
ただし、フッ素系の防水スプレーの場合、持続性が短くなってしまいますので、これからお伝えするメンテナンス・手入れが重要になってきます。
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防水スプレーの詳しい使い方は後述しますが、基本的にスプレーを吹きかけるだけですので誰でも簡単に革ジャンのメンテナンス・手入れを始めることができます。初めての方は、防水スプレーから始めてみるのもいいでしょう。
ただし、先ほどもお伝えした通り持続性がないことが欠点です。
一方で、レザー用クリームやオイルは革ジャンに直接塗り込むタイプになりますので、持続性に優れています。また、防水効果も高くなりますので、手間はかかりますが大切な革ジャンを長く愛用するためには、定期的な利用がおすすめです。
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まずは目立たないところ(ジャケットの裏側など)にスプレーをして、変色したりしないか確認してから使用するようにしてください。皮革の種類によっても相性や注意点がありますので、必ず事前にチェックしてください。それぞれの皮革の特徴については、今回の記事の後半でもお伝えしていますので、ぜひ最後まで確認してください。
目立たない部分で問題なければ、革ジャン全体にスプレーしていきましょう。また、防水スプレーを選ぶ時には、対応している皮革の種類の確認も忘れないようにしましょう。
スプレーの方法はムラができないように全体的に吹き付けるのがポイントです。そのためには、革ジャンをハンガーに吊るして20~30cm離したところからスプレーするのがいいでしょう。スプレーを持つ手を動かしながらムラにならないように気をつけてください。
先にもお伝えした通り、フッ素系の防水スプレーは持続性が低いため、定期的なメンテナンスが必要になることがあります。革ジャンの油分が抜けてかさついているようでしたら、再度スプレーを吹きかけるようにしましょう。特に、革ジャンの使用頻度が高い方は状態をチェックする習慣をつけるといいでしょう。
もしくは、この後お伝えするクリームやオイルを使用していただくと、効果の持続期間も長くなりますのでチェックしてみてください。
革ジャンに防水スプレーを吹き付ける時にはクローゼットの中で行うことは避け、風通しのいい場所で行うようにしてください。防水スプレーを大量に吸い込むと体に害を与える可能性がありますので注意しましょう。安全のためにも使用するスプレーの使用方法や注意書きにも目を通してから行いましょう。
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フッ素系防水剤のデメリットである持続性をカバーした商品です。カーボンテクノロジーによりスプレーした保護膜は伸縮性があるため、シワや曲面にも強くなります。
また、ヌメ革などのデリケートな皮革にも使用できます。
クリームやオイルはスプレータイプのものより高い効果が期待できますが、その分、使用方法には注意が必要になります。特に塗りすぎてしまうことでベタついてしまったり、カビの原因にもなりますので注意しましょう。
クリームやオイルを塗る前に、必ずブラッシングで汚れを落としましょう。また、柔らかい布で乾拭きするのもおすすめです。
防水スプレーと同じですが、まずは革ジャンの裏側などの目立たないところで試してみましょう。使用するクリームやオイルによっては、塗ってから数日様子を見るようになっているタイプもありますので、各商品の使用方法には必ず目を通すようにしましょう。
クリームやオイルは薄く塗るのがポイントです。指にクリームをとって塗ることで体温でクリームがやわらかくなり伸ばしやすくなるのでおすすめです。
全体的に塗れたら風通しの良い日陰に干して馴染ませましょう。(1日程度、室内干しでOK)
最後に乾拭きで仕上げましょう。柔らかい布を使用するのがおすすめです。さらに、ストッキングを使って磨き上げると艶がでるので試してみてはいかがでしょうか。
革ジャンのメンテナンスや手入れにはミンクオイルがよく使われていますが、こちらは新品のレザー、特に硬いブーツを柔らかくする場合や、ひどく乾燥してしまったレザーの艶を取り戻すために有効なオイルになります。なぜなら、ミンクオイルは動物由来であるため、皮革製品との相性がよくオイルがよく入るからです。
一方で、塗りすぎてしまう危険もあり、ベタつきの原因になるだけではなく、湿度の高い日本ではカビの温床になってしまうこともあるため注意が必要です。
雨が少なく乾燥している欧州などでは重宝されますが、日本においては日常的なメンテナンスでの使用は非常に神経を使うことになります。
もし、今までメンテナンスや手入れをしていない革ジャンだったり、ひどく乾燥しているような場合はミンクオイルでも構いませんが、通常は以下にご紹介するようなクリームやオイルがおすすめです。
(出典:ビーズ屋公ちゃん)価格:3,700円(税別)
こちらは防水用のクリームになります。塗ってから24時間後には硬化して防水皮膜を作ることで高い防水性能を発揮します。
メンテナンスクリームやオイルと併用することができますが、1個で革ジャン1〜2着分になるため、1年に1回の目安でじっくりメンテナンスしてみてはいかがでしょうか。
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こちらは、革ジャンのヒビ割れや色あせなどを回復させる時にも使えるクリームです。有機溶剤を含まない天然オイルでレザー本来の柔らかさを取り戻すことができます。
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革ジャンのメンテナンスクリームの定番といえば、こちらのマスタングペーストです。天然のホースオイルを使用しており持続勢が高く、有機溶剤や化学薬品も含まれていないため、革本来の味わいを楽しむことができます。また、ベタつきがなく使いやすいことも人気の理由です。
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こちらもレザー用クリームとして人気の商品です。100%天然成分で構成されており、防水(撥水)効果以外にも、汚れ落とし、艶出し、カビを防ぐ効果があります。
こちらはスポンジが付属しています。ラナパーを少量だけスポンジに取り、薄く伸ばすように使用してください。
また、スウェードを使用したジャケットを愛用されている方もいらっしゃると思いますが、スウェードのような起毛革にも防水スプレーは有効です。防水加工をすることで汚れの付着を防ぎ、ダメージを予防することができます。
ただし、防水スプレーの種類によっては起毛が倒れてしまう場合もあるので注意して利用しましょう。
スウェードのような起毛革の日常メンテナンスではブラシを使用した方法が一般的です。倒れてしまった毛を起こしたり、汚れを掻き出す効果があります。
スウェード用のブラシが多数用意されていますので、専用の物を選ぶのが安心です。
着用後は毎回ブラッシングをして手入れをします。まず毛足に逆らってブラッシングしてから、毛足の向きに合わせてブラッシングすることで汚れをかき出し、毛並みも整えることができます。
クリームやオイルを塗る時にブラシを使うこともありますが、日常的なブラッシング用のブラシの場合には、クリーム等が付着しないように注意しておきましょう。汚れの原因になってしまう可能性があるのでブラシを使い分けるようにしてください。
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スウェードに汚れがついて取れない場合には、便利なクリーナーがあります。こちらを利用すれば、消しゴムのように汚れを落とすことができますので、汚れが気になる場合は試してみてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、革ジャンに使用されている皮革の種類も確認しておきましょう。それぞれ特徴がありますので、メンテナンスや手入れ時の参考にしてください。
革ジャンに多いのは表革(スムースレザー)で、牛、豚、馬、羊(ヒツジ)、山羊(ヤギ)などの表面の皮(毛穴のある側)を使用したものになります。表面が滑らかで特有のシワ模様があり、柔軟性や通気性にも優れています。
シワの部分には汚れや埃がたまりやすいので、丁寧にブラッシングを行いましょう。
ヌメ革は表革(スムースレザー)の一種になります。こちらは革のなめしだけを行い、染色や塗装をしていないものになりますので、革本来の味わいが特徴です。例えば、傷やシワ、毛穴の痕などといった自然な風合いがあり、人気の高い種類になります。
また、丈夫な素材でもあるため長く愛用することができます。ただし、表面加工がされていないので傷がつきやすかったり、水シミになりやすいので注意しましょう。
丁寧にメンテナンス・手入れをすることで、経年変化により一層の味わいが出てきますので、革ジャンを育てていく楽しみもあります。
スウェードとは、なめした革の内側面をサンドペーパーなどを使って起毛させたもので、ブーツにもよく利用されている種類です。独特の光沢感だったり風合いが人気で、スウェードのジャケットを選ぶライダーも多くいます。
スウェードには牛や羊が用いられることが多いですが、鹿革のヌバックレザーやバックスキンもあります。スェードのメンテナンスについては先述した通りです。
ムートンとは羊の毛皮のことです。毛の面を内側にして使用することで、保温性に優れた素材となっています。こちらも最近ではブーツにも使用され人気が高まっています。
スムースレザーなどは保温性が弱点になりますが、ムートンなら冬でも安心して着用することができます。ムートンを使用したフライトジャケットはライダーにも人気が高いのはご存知の通りです。
ムートンの内側のメンテナンスは、硬く絞ったタオルで拭いてから、毛並みに沿ってブラッシングをしてから風通しの良い日陰で干すようにしてください。
合成皮革はフェイクレザーとも言われる通り、天然皮革に似せて作られた化学繊維になります。天然皮革と比べると価格が安くなりますが、耐久性も低下します。
原料にはポリウレタンや塩化ビニル樹脂が使用されているため、今回お伝えしてきたようなメンテナンスや手入れは不要になります。
基本的にはブラシで汚れを落とし、濡れたタオルを絞って優しく拭きあげてください。汚れがひどい場合には専用クリーナーがありますので、こちらを利用するといいでしょう。
いかがだったでしょうか?革ジャンのメンテナンスやお手入れ方法に困っている方は多くいらっしゃいますが、ご覧いただいたように意外と手間はかかりません。
新しいジャケットを購入した時や着用シーズンが終わり保管する前には、防水スプレーやクリーム、オイルを使用して、しっかりメンテナンスをしてあげましょう。
日頃の手入れに関しては、着用後のブラッシングが基本になります。ハンガーにかけてしまう前にさっと汚れを払うだけで、大切な革ジャンを長く愛用することができます。
また、長く愛用することにより経年変化による味わいが生まれるため、革ジャンを育てていくような楽しみもあります。
逆に、メンテナンスや手入れを怠ってしまうと、せっかくの革ジャンにカビが生えたり、ガサガサになってひび割れてしまう危険もあります。でも、今回お伝えしてきたようなちょとした手間と知識があればその心配もありません。
ぜひバイクライフとともに大切な革ジャンとも長く付き合って行きましょう。