Bucoのヘルメットを知っていますか?1933年創業のアメリカ発祥のヘルメットメーカーで、今ではヴィンテージヘルメットの代名詞のようになっています。当時物を求めるコレクターたちの間では、高値で取引されています。
現在では復刻版Bucoヘルメットとして新品の安全性の高いモデルも日本で手に入れることができます。アメリカでの情報も入手しにくいBucoヘルメット。
Bucoはの名前はよく知っているけど、全く知らないBucoの歴史。現地、アメリカの情報をリサーチしてみました。
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老舗ヘルメットメーカー『Buco』 の誕生は、1933年アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトから始まります。”Look better, fit better, are better.” 「カッコよくって、かぶり心地もいいって、最高だろ」というスローガンを掲げていました。
(画像:当時の広告)
1950年代から1960年代にかけては誰もが知るヘルメットメーカーに成長します。
取扱店はハーレーダビッドソンだけでなく、インディアンモーターサイクルの全国全店のディーラー店で販売されるほどでした。
Buco(ブコ)は、Joseph Buegeleisen Company(ジョセフ・ビューガライゼン・カンパニー)の商号にちなんでいます。
ハーレー、インディアンによるアメリカ全土に知れ渡り、気がついた時には当時の最大のバイクアクセサリーメーカーで、安全なヘルメットメーカーとして誰もが認める存在でした。
Bucoヘルメットとハーレーが似合う、という無意識に感じている親和性は単なるフィーリングではなさそうです。
ヘルメット以外にも事業を広げたBucoは、ハーレーダビッドソンのジャケットやアクセサリーの制作を行なっていました。さらには警察や軍などの国家機関にも商品を提供するまでに成長します。
こうした国家機関とのつながりもあってか、1966年にニューヨークのAmerican Safety Equipment Corporation(ASEC:米国安全装置会社)に買収されますが、その後も大規模な事業を継続的に展開します。
しかし、世界的な石油危機により大きく成長したBucoがいとも簡単に姿を消すことになります。ASECの部門として存続することが不可能となったのです。
だからこそASECに買収される1966年より前に製造されたヘルメットは、Bucoのアイデンティティが色濃く宿るためコレクターにとっては価値が高まります。
創業が1933年ということは、かれこれ100年近い年数となります。残念ながら現代のヘルメットの安全基準を満たしてはいません。
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ヴィンテージヘルメットはその経年劣化で安全基準を満たすことはできませんが、当時のBucoのヘルメットは安全性に特化した実績のあるヘルメットでした。
Bucoは安全性の品質を高めるために熱心な会社で、テストもかなり行なっていたようです。
1964年のアメリカンモーターサイクリング誌に掲載された広告では「Buco:最も徹底的に設計され、テストされたヘルメット」という見出しで飾られています。
バブルシールド付きの白いヘルメットは1950年代以降の人気スタイルで今もその普遍的な形はスタンダードとも言えます。
<< レプリカとして販売されるBuco ヘルメット >>
(画像元:Amazon.co.jp / Buco スタンダード・スキャロップ・ブルー)
<< フェイスラインに沿ってあるボタンに取り付ける『バブルシールド』>>
(画像元:Amazon.co.jp / Buco’s SNAP-ON BUBBLE SHIELD )
ヴィンテージのアイテムで一番気をつけたいのは、偽物をつかまされないようにすることです。
オンラインショッピングでは非常に曖昧な記述が多くあり、実際に、本物のBucoヘルメットではなく似たようなもので「Bucoスタイル」のような巧妙なフレーズを使用しているものもあります。
信頼のおけるお店や、目利きの知人友人が頼りになりそうです。
ヴィンテージコレクターにとっては、年代物のバイクやバイクのパーツ、ジャケットやヘルメットはプライスレスです。
特にBucoヘルメットは、オートバイ史におけるお宝として際立っていて当時のバイクに当時のヘルメットを揃えたいコレクターの気持ちもよくわかります。
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嬉しいことに、TOYS McCoy(トイズマッコイ)という 日本の会社が復刻版のBucoヘルメットを手がけてくれています。
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例えば、このモデル『Buco Standard Flare』。 炎(フレア)が印象的なデザインで、50年代のカスタムペイントがモチーフになっています。
トイズマッコイ代表が友人から譲り受けたBucoのヴィンテージヘルメットの復刻として手がけたものだそうです。
そのほかにもBucoのレプリカヘルメットはオンラインショップでも入手できます。ビンテージにこだわらなければ新品で安全性の高い製品も出揃っています。
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上記3種類のサイズ展開があり、ベビー、スモールはそれぞれ60年代、70年代のBucoのシェルフォームがモチーフになっています。
頭のシルエットが小さく見える視覚効果があり、スマートなライダーの印象を与えてくれるのが魅力だと筆者は考えています。
ヘルメットと体、そしてバイクにまたがった時の姿が美しくまとまります。
ベビー、スモールともに小さめのサイズ展開だったのですがエクストラサイズの展開まで幅が広がりユーザーには嬉しいランナップとなりました。
アメリカにルーツがあり、かつハーレーやインディアンモーターサイクルで販売されていた歴史的背景からアメリカンスタイルによく映えます。
現地アメリカの情報もリサーチしてやっとわかったよなこともありましたが、Bucoに関しては出回っている情報がまだまだ薄く深堀りしてくのも楽しいメーカーです。
このヴィンテージスタイルの風貌がクラシックスタイル、ネオクラシックスタイルとも親和性があり相性はよいので、ハーレー乗り、インディアン乗りに限らずバイクライフを彩ってくれるアイテムです。
見かけたらぜひ試着してみるとよいですよ。
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