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ツーリング前に知っておきたい!バイク立ちゴケの原因と対策!コケたあとの傷の修復方法は?

2018.10.9
Yuuki Koshiyama

ライダーの精神を落ち込ませる『立ちゴケ』って?

『立ちゴケ』とは二輪車による転倒の一種で、バイクにまたがり停車やその前後において左右どちらかに転倒することを意味します。

またあるいは『ライダーの恥』あるいは『心的ショック』を与えるものとしてライダーの心配事の一つでもあります。

停車時や低速時に、気を抜いた瞬間にバイクの傾きを制御しきれず、バイクに思わぬキズをいれてしまう。ライダーであれば誰もが経験をする通過儀礼でもあります。

ベテランライダーでさえも起こしてしまう立ちゴケ。ここでは、原因と対策から立ちゴケたあとの傷修復方法まで紹介していきます。

1. バイクの『立ちゴケ』よくあるパターンから見える原因とは?

ベテランライダーに聞いてみてください「立ちゴケしたことありますか?」と。ぜったいに「ある」と答えてくれるはずです。

実際に、先輩ライダーたちはどんな立ちゴケをしているのか、5つのシチュエーションで起こりうる恥ずかしいパターン9つをピックアップしました。

1-1. バイクの取り回し時

①滑りやすい路面:雨や砂利で足を滑らせるパターン

重たいバイクを取り回す時、とくに初動時には足にぐっと力がはいります。このときの足場の状況が滑りやすいと、たちまちバランスを崩し「ガチャ」っと倒してしまいがちです。

例えば、雨の日に限らずとも、晴れの日でもお店のまえに撒かれたお水などでも足を滑らせることもあります。停車して足をおく場所の路面状況をしっかりチェックしておきましょう。

②思わぬ段差:路側帯や石で足を踏み外すパターン

滑りやすいだけでなくとも、思わぬ『段差』でバランスを崩すことがあります。路側帯にあるわずか数センチのコンクリートの段差や、石ころ一つでさえもバランスを崩してしまうことがあります。とくに大型バイクなど重量のあるバイクはこれでこかすパターンが多くあります。

③重たすぎる荷物:過積載でバイクを支えられないパターン

ロングツーリングや、キャンプツーリングではついつい荷物が増えがちです。この時、上に高く積み上げてしまうと重心が高くなりバランスを崩しやすくなります。

重いものはなるべく低い位置に、かつ最小限の荷物に抑えることを心がけましょう。

1-2. バイクの乗り降り時

④サイドスタンドが甘かったパターン

停車時にサイドスタンドをしっかり奥までかけておくことです。疲れていたり体が冷えているときなどは特に注意が必要です。体の感覚が鈍ることでかけていたつもりのサイドスタンドは、かかっていないことは実に多くあります。

⑤坂道での乗り降りを甘くいていたパターン

勾配のきいた坂道で停車した場合には、平地とは勝手が違います。下り坂に向かってバイクを傾けると一気にバタっといきます。坂道でのバイクのバランス取りはゆっくり慎重に行いましょう。

1-3. 発進時

⑥エンストで立ちゴケするパターン

ギアをいれたままセルを回したことで、バイクがいきなり前進することでも立ちゴケを引き起こします。またクラッチレバーをいきなり離してしまいエンストして倒れることもあります。

その他、タイヤにディスクブレーキなどのロックを解除し忘れて発進してしまうことで転けるパターンもあります。

1-4. 停止時

⑦クラッチワークミスで転けるパターン

クラッチレバーを握るタイミングが遅れたことでエンストを起こして倒れるパターンです。ベテランライダーはエンジンの回転数を無意識に感じているものです。

⑧フロントブレーキのみに頼りすぎているパターン

フロントブレーキだけで止まるクセのある人によく見られるパターンです。リアブレーキもしっかり利用して安定した停車を心がけてみましょう。ビギナーに多いケースとしては、ハンドルを切り前進しているところに強いフロントブレーキをかけてしまい倒れるケースをよくみかけます。

1-5. Uターン時

⑨イン側に切れ込みエンストするパターン

Uターン時のポイントは、駆動力を切らさないことです。クラッチを切りすぎたりすることで駆動力が失われ、イン側に切れ込みエンストし結果として立ちゴケしてしまいます。車体を倒すためにクラッチを切ってあえて切り込ませるというテクニックもありますが、繊細なスロットルワークも求められるライディングスキルです。キレのあるかっこいいUターンは練習でしっかり覚えましょう。

2. こんな時ときには要注意!バイクの立ちゴケ防止策

濡れている路面や、砂利道など滑りやすい状況やUターンの注意点など熟知しているベテランライダーですら、立ちゴケしてしまうことがあります。もしその理由があるとすれば、心と体のコンディションに問題があると言えます。寒さ暑さ、体調不良による集中力の欠如はライダーにとってもっとも気をつけたいポイントです。走行中の集中力を維持するにはどんな方法があるのでしょうか?

立ちゴケ防止①:疲れる前に休憩

立ちゴケは集中力が途切れたときに誘発されるため、私たちライダーは「いかに疲れないようにするか」を考えてコンディションをコントロールする必要があります。

例えば、水分補給。喉が乾く前に水分補給するだけでも体力が持続します。そのためにもこまめに休憩をとり、水分補給や簡単な軽食でエネルギー補給することをおすすめします。

眠気対策にはコーヒーがよく利用されます。カフェイン効果がある一方で利尿作用が強く働くこともあります。

またコーヒーはコーヒーでもカフェオレの牛乳がリラックス効果が働き眠くなることがあります。水分補給としては水がもっとも肝臓に負担がかからないため体力も持続しやすいといえるでしょう。

筆者は、水に『ニガリ』を入れてミネラルを補給しています。このミネラルがしっかり体に蓄積されていることで疲れづらい体に近づけています。また『天然塩』を休憩中に舐めることでも気力や集中力を維持させています。

立ちゴケ防止②:食事は腹八分目

我々ライダーは『メガ盛り』『激辛』というワードに挑戦心を掻き立てらがちですが、これがのちに眠気や体調不良の引き金となることも少なくありません。

それでもリスクをとって食べると決めたら気持ちょよく食べていい思い出を残しましょう。そのかわりに、眠くなったら必ず休憩をとったり、休憩時に仮眠を取ったりしましょう。そのくらいの余裕をもったツーリングプランで行くと快適に過ごせます。

立ちゴケ防止③:ツーリング前日は十分な睡眠を

睡眠時間は非常に大事です。飛行機のパイロット、バスのドライバー、電車や新幹線の車掌など、乗り物を運転するプロフェッショナルもとくに睡眠には気をつけています。

私たちライダーも同じです。十分すぎるほどの睡眠で体のコンディションをしっかり整えて元気よく出かけましょう。

(※それでもツーリング前はまるで修学旅行前の小学生や中学生のように、興奮して眠れないことがありますよね、わかります。)

立ちゴケ防止④:ツーリング前日のアルコールは控える

できれば一滴も飲まないことをおすすめします。アルコールは立ちゴケの原因である集中力の欠如をもたらしやすい物質でもあるからです。

アルコールを体に含むと、まず胃や腸で吸収され血液に溶け込みます。吸収されたアルコールは血液の流れに乗って、脳みそまで運ばれます。アルコールが脳内に到達すると、あらゆる脳の機能を麻痺させてゆきます。視覚、聴覚、バランス中枢、集中力、判断力など、バイク走行に必要なすべてを麻痺していきます。

前日のアルコールが分解されないままであると非常に危険です。特にバイクは判断力が問われるため、冴えた頭でクールに乗るのがバイク乗りのマナーでもありますからね。

寝る前に何か飲むとしたら、心静まるハーブティーで心穏やかに過ごしたいところです。

3. 立ちゴケした時の、バイクの起こし方

こかしてしまったものは仕方がありません。頑張りすぎて踏ん張ると体を痛めたり、バイクを守るために倒れるバイクの間に足を入れてしまい骨折した人も知っています。限界をすぎたらすんなり倒してしまう方がよほどがスマートです。

でも、倒したらきっとパニックになる人もいるはずです。そんな時にはまず『深呼吸』をして周りの安全を確認してからゆっくり安心してバイクを起こしましょう。

バイクは誰でも一人で起こせる!その方法は?

4. バイクを転かして傷つけてしまった!修復方法は?

派手に転倒した場合には修理というよりも交換が一般的です。その点、立ちゴケは軽傷で済むことがありますがやはり気になるものです。

特にタンクの傷は乗っている最中にも目についてしまいます。ここでは簡単な修繕方法について紹介しておきます。

タッチップペンで傷を補修する

擦り傷などで塗装が剥がれる程度であれば、タッチアップペンを使用して修繕するのがもっとも身近な方法です。

タンクの色にあったタッチアップペンを選び傷を色で隠していきます。自分のタンクに使用される塗料のカラー番号を調べてみましょう。兵庫ペイントというメーカーはバイク用にも多数ラインナップが揃っています。

タンクにエクボができた時の対処法は?

一つは、傷のないタンクを入手して載せ替えることです。もう一つはパテと言って合成樹脂素材のマテリアルで埋めて、最後に塗装して仕上げる方法もあります。

板金塗装のプロセスをDIYで楽しむこともできますが、この道のプロがきっと近くにいてくれるはずですので板金塗装屋さんに相談するのもありです。

費用や程度や修繕にかかる工数によって変わってきます。見積もりをお願いしてみましょう。

レンタルバイクを立ちゴケで傷つけてしまったら?

借りているバイクを傷つけてしまうほど、体裁の悪いことはありません。そんな時はどうすればよいのでしょうか?

立ちゴケによる傷は保険で修理できる?

レンタル会社もそこがもっとも大きなリスクとなるため、必ず保険に加入しています。立ちゴケの傷を修理するための見積もりからはじまり、金額が決定すれば保険で対応することができます。

ただし、多くの場合で免責金額が設定されています。例えば免責金額が5万円の場合は、5万円以内であればその金額を、5万円を超える金額であれば5万円まで実費で支払う義務が生じます。

恥ずかしい話ですが、ハーレーのブレイクアウトをレンタルして立ちゴケしたことがあります(笑)。あの見積もりに驚愕しましたよ、修理代は30万円。実費は5万円で済みましたが、苦い思いでとしてもしっかり刻まれました。

バイクの立ちゴケは、ベテランライダーへの登竜門

立ちゴケはライダーであれば一度や二度必ず経験しています。その経験でもっと上手くなります。私はオフロード走行ではじめて自由に何度もこけることができ、そこからバイクが一段と楽しくなりました。

もし仲間とのツーリングで立ちゴケしたら「くそーやっちまったぜ、みんな俺のダサい姿をバシバシ撮ってくれ〜」ぐらい楽しく和やかに感じられるといいんじゃないでしょうか。

もしパーツ交換で費用がかさむとしても、修理ついでに『カスタム』もできたと思えばさらに楽しくなります。思い出に残る愉快なツーリングを作ることがなによりも大事です。

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